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【社会】

五輪算数 ドリルで学ぼう 東京組織委・天野さん発案

「東京2020算数ドリル」について説明する発案者の天野春果さん=東京・赤坂で

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 二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの競技の話題を取り入れた算数ドリルの製作が進み、新年度から東京都内の一部の小学校で使用される。二〇年東京五輪・パラリンピック組織委員会が作成。発案した担当者は、昨年までサッカーJ1川崎フロンターレに勤務し、選手が登場する算数ドリルを作った経験があり「学習を通じて五輪・パラリンピックに興味を持ってもらえれば」と期待する。 (小形佳奈)

 「高さは二十七メートルだよ」。卓球の伊藤美誠(みま)選手が指し示すのは、五輪・パラリンピックで卓球会場となる東京体育館の写真。このヒントを生かして体育館の体積を求める問題だ。同じページで石川佳純(かすみ)選手は巨大なラケットを抱えて「ラケットの大きさには特別なきまりがない」と解説。競技のルールも分かる仕掛けになっている。

 ドリルは上巻が五輪編で、六競技十五選手が撮影に協力した。下巻はパラリンピック編で現在製作中。四月以降、渋谷区立の全小学校十八校の六年生に無料で配り、副教材として使ってもらう。

 組織委は「渋谷区は情報発信の起点の一つで、最新の取り組みに積極的であることから、モデルエリアとして行うことにした」と説明。一九年度以降は他地域への拡大を目指す。

 ドリルを発案したのは組織委の天野春果(はるか)・エンゲージメント企画部長(46)。川崎フロンターレの元プロモーション部長で、組織委に出向中だ。

 フロンターレ時代の〇九年、子どもたちにクラブを身近に感じてもらいたいと、選手が登場する算数ドリルを製作した。川崎市内の小学校教諭の協力を仰ぎ、「球の速さや背番号など数字とスポーツは親和性が高い」とアドバイスされたという。クラブでは毎年ドリルを更新し、市立小学校の六年生に配っている。

 今回のドリル製作ではそのノウハウを生かし、渋谷区立を中心とした小学校教諭に問題作成を依頼。天野さんは「五輪の三十三競技を網羅し、学習指導要領の内容と競技をリンクさせる問題を考えるのに苦労した」と振り返る。

 組織委には、ドリル製作を知った各地の教育委員会や学校から「うちでも使ってみたい」「実物が見たい」といった問い合わせが寄せられている。天野さんは「五輪・パラリンピックの力を、スポーツ分野以外でも生かしていきたい」と話している。

上巻の中身。卓球の競技会場となる東京体育館の面積と体積を求める問題も=2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会提供

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