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【社会】

個人情報流出308万件 サイバー攻撃で82組織から 

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 サイバー攻撃の被害を二〇一七年に公表した国内の企業や行政機関の八十二組織から流出、または流出した恐れがある個人情報などが、少なくとも三百八万件に上ることが三十一日、共同通信の取材で分かった。そのうち五十三万件にはクレジットカード情報が含まれていた。盗まれたカード番号の不正利用被害額は一七年が過去最高となっており、ハッカー被害が深刻化している実態を示している。

 サイバー被害の公表情報を基に企業・団体に詳しく取材した。内訳は民間企業が七十六、行政関連が四、大学が二。公表されたのは、ほとんどが個人情報の関連だった。

 件数が最も多かったのは、眼鏡チェーン「JINS」を運営するジンズで、通販サイトを利用した顧客のメールアドレス約百十九万件が流出、うち約七十五万件には氏名、住所なども含まれていた。次いで東京MXテレビが約三十七万件、東京都が約三十六万件と続いた。

 カード情報は東京都や住宅金融支援機構など四十六組織が被害を公表した。チケット販売大手の「ぴあ」では、流出した可能性のある個人情報約十四万七千件のうち約三万九千件にカード情報が含まれていた。不正利用被害が昨年五月時点で三百七十九件、約八百八十万円に上り、対応費用として二億円を超える特別損失を計上した。

 日本クレジット協会のまとめでは、盗まれたカード番号の不正使用被害額は一七年が百七十六億円と、前年に比べて約二倍。協会はサイバー攻撃の激化が関連しているとみている。

 病歴や通っている病院といった特に知られたくない情報が含まれる例もあった。大阪大医学系研究科ではがん患者の治療履歴が入ったファイルが流出した可能性がある。IT企業のアドウイック(札幌市)は、運営する医療機関予約システムが不正アクセスを受け、約十万五千人分の氏名や電話番号、受診医療機関名などが流出した恐れがあるとしている。

 同じ手法による集計は一五年が二百七万件、一六年はJTBの大量流出があったため千二百六十万件に上った。

<サイバー攻撃> 企業や政府機関の情報通信システムにハッカーが不正侵入し、機密情報を盗み出したり、機能障害を起こしたりする行為。2015年には日本年金機構が、特定の組織を狙う「標的型メール攻撃」を受け、基礎年金番号を含む約125万件の個人情報が流出した。盗まれた個人情報は、匿名性の高い「ダーク(闇)ウェブ」のサイトで売買されることもある。

 

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