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【社会】

苦境に新風を 新社会人 入社・入省式

財務省の矢野康治官房長(右)から辞令を受け取る中村茜さんら新入職員=2日、東京・霞が関の財務省で

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 真新しいスーツに身を包んだ社会人1年生たちが2日、希望と不安の第一歩を踏み出した。経営不振の企業、問題発覚の省庁−。入社式や入省式で、新人は胸を張り「長期的な展望を持って仕事に励みたい」と抱負を語った。

◆財務省

 財務省の辞令交付式では、矢野康治官房長が新入職員二十二人に辞令を手渡した。矢野氏は決裁文書改ざんについて「信頼失墜を招き申し訳ない」と謝罪。秘書課に配属された中村茜さんが代表して「憲法を順守し法令および上司の職務上の命令に従い、不偏不党かつ公正に職務遂行に当たることを誓います」と宣誓した。

 財務省の新入職員への辞令交付式は官房長以下の参加が慣例。この日は辞令交付と新入職員の宣誓だけを公開し麻生太郎財務相は出席しなかった。総合政策課に配属された野崎宇一朗さん(22)は式後、改ざん問題について「驚きましたし残念でした。(信頼回復の)特効薬はなかなかない。今回の一件を重く受け止め、二度と起こさないよう誠実に職務に当たりたい」と話した。

 関税局参事官室で勤務する都賀友美さん(23)は「自分が入省するときに、こうしたことが起こって、この一件をより一層、人ごとでなくて重く受け止めることにつながりました。人々から信頼を得られるよう職責を果たしていきたい」と強調した。

◆防衛省

 小野寺五典(いつのり)防衛相は二日午前、防衛省内で開かれた入省式で、約五百人の新規入省者に訓示した。昨年発覚した陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報隠蔽(いんぺい)問題を巡り「損なわれた国民の信頼を回復するため、情報公開や文書管理の取り組みを進めてきた。全ての行政は国民の信頼の上に成り立つことを決して忘れないでほしい」と強調した。

◆東芝

 不正会計などによる業績悪化のため、昨年の新卒一括採用を見送った東芝は二日、二年ぶりの入社式を東京都港区の本社で開き、グループ内の新入社員二百十二人が出席した。

 三井住友銀行の元副頭取で一日に就任したばかりの車谷暢昭(くるまたにのぶあき)会長兼最高経営責任者(CEO)は「私も今日から新しい一歩を進める。東芝の危機と言われた環境下で東芝を選び、入社した皆さんは真の仲間だ。困難な時期こそ人も企業も成長する」と激励した。

 新入社員の代表としてマレーシア国籍のサフワン・サユティさん(22)が「東芝で働くことのほこりを忘れず、社会の発展のために最大限、力を尽くす」と述べ、車谷氏と握手を交わした。

日本生命の清水博社長(右)から名刺のパネルを贈呈された陸上の桐生祥秀選手=2日、東京都千代田区で

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◆桐生選手も「特別な日」

 陸上男子100メートルで日本人初の9秒台となる9秒98をマークした桐生祥秀選手(22)が二日、所属契約を結んだ日本生命が東京都内で開いた「所属開始セレモニー」に出席した。社会人として第一歩を踏み出し「身が引き締まる。これからアスリートとしての人生が始まる」と心境を口にした。

 三月に東洋大を卒業した桐生選手は紺色のスーツ姿で臨み、清水博社長からユニホームと名刺のパネルを贈られ「特別な日になる。オフには陸上教室もやっていきたい」と笑みを浮かべた。セレモニーの前には同社の新入社員とともに入社式にも参加した。

 桐生選手は五月三日の静岡国際の200メートルが今季初戦となる見込み。「(社会人となっても)陸上で結果を出すことは変わらない。期待に応えられる結果もタイムも出したい」と目標を語った。

 

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