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【社会】

投資誘う詐欺、偽バッジ販売… 「東京五輪」犯罪後絶たず

押収された、東京五輪・パラリンピックの文字商標を無断使用したピンバッジ=警視庁田園調布署で

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 二〇二〇年の東京五輪・パラリンピックを悪用した架空の投資話や、偽グッズの販売が後を絶たない。全国の警察が摘発を進めるほか、国民生活センターに寄せられた相談は、五輪の東京開催が決まった一三年度から一七年度までに計六百七件。一七年度は初めて百件を割り、比較的落ち着いているが、警察庁や同センターの担当者は「大会が近づけば、盛り上がりに便乗し、新たな手口の犯罪が増えかねない」と警鐘を鳴らす。 (奥村圭吾)

 「五輪関係でインフラ整備事業があり、出資すれば色を付けて返す」−。岐阜県警に詐欺の疑いで逮捕された岐阜市内の男(69)は昨年一月、同市の飲食店で、被害者の国家公務員の男性(27)を言葉巧みに誘った。

 男は、五輪の招致活動で使われたものとみられるピンバッジを胸に着け、「私は『オリンピック推進委員会』に入っている」と説明。その上で「毎月、元本の10%を返し、十一カ月目にはさらに元本と同額を振り込む」とうそをつき、三回にわたり計六十万円をだまし取った。警察庁によると、男性を含む岐阜、愛知両県の知人ら七人から計二百五十五万円をだまし取っていたという。

 偽グッズに関連した事件も発生。警視庁は昨年十月、インターネットのオークションサイトで、「TOKYO 2020」の文字商標を無断使用したピンバッジを販売目的で所持するなどしたとして、商標法違反容疑で中国人の男ら二人を逮捕。自宅からは、エンブレムや招致ロゴを使用したピンバッジ約千百個が見つかった。

 こうした事件の被害相談は全国で後を絶たない。

 国民生活センターによると、東京開催が発表された約一カ月前の一三年八月一日から翌一四年三月末の一三年度に寄せられた相談は百七十三件。その後も一六年度まで毎年百件を超えていた。

 一七年度は相談が三十七件と減少したが、同センターの担当者は「東京五輪の話題が一段落したのに伴い、一時的に被害が減っただけ。今後も五輪絡みのもうけ話には細心の注意を払ってほしい」と呼び掛ける。

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