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【社会】

文書管理 形だけ 日報まだある可能性

航空自衛隊のイラク派遣部隊が作成した計3日分、3枚の日報のコピー

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 存在しないとされた自衛隊海外派遣部隊の日報が相次いで見つかっている問題で、昨年七月以降に陸海空自衛隊の日報を一元的に管理することになっていた統合幕僚監部(統幕)が、文書の保存対象期間について明確な指示を出していなかったことが分かった。統幕が過去分を含めて管理するはずだったが、海自と空自は新規分だけが対象だと勘違いし、過去分は調べていなかった。国会答弁などで「不存在」とされた日報が、今後も見つかる可能性がある。 (原昌志)

 「過去分をすべてとは認識していなかった」

 丸茂吉成空幕長は六日、記者会見で歯切れ悪く語った。昨年七月、統幕は南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報問題で混乱したことを受け、日報は統幕参事官が一元管理すると決定し、各自衛隊に大臣官房長名で通達。九月には週報などを加えた「定時報告書」も統幕に集約すると通知した。南スーダン日報隠蔽(いんぺい)問題の再発防止策だ。

 ところが通達は「今後海外に派遣される部隊が作成した日報」と書かれていたため、空自は、過去分は集約の対象にならないと判断。国会答弁との整合性が問題になったイラク派遣部隊の日報は、今年三月に統幕からの依頼があり探したが、そのほかの活動は調べていなかった。海自も同様の判断をしており、統幕と共有している日報以外は特別に調べていないという。

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 一方、陸自は日報隠蔽問題の当事者だったこともあり、一九九二年のカンボジアPKOなど初期の海外派遣を含めて、全部隊に保管の有無を照会。今年二月、統幕にとりまとめて報告した結果、新たな日報の存在が発覚することになった。

 こうした認識違いを埋めるため、統幕参事官は四日になってようやく、過去分を含めるとの新たな依頼を出した。自衛隊内には「はじめから範囲をはっきりさせてほしかった。調べる範囲を広げれば、まだ保管している部隊も出てくるかもしれない」との声が漏れる。情報公開請求で「不存在」としていた日報が見つかる可能性もある。

 

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