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【社会】

大塚に映画など多目的空間 60年代に青春、仲間で開館

オープンしたシネマハウス大塚のスクリーン前に立つ堀越一哉代表(左)と後藤和夫館長=東京・巣鴨で

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 東京・JR大塚駅の近くに、多目的ホール「シネマハウス大塚」(東京都豊島区巣鴨)がオープンした。学生運動が全国に広がった一九六〇年代に青春を過ごした高校の同窓生たちが「窮屈な今の時代に、地域に根差し、開かれた空間を」との思いを込めて始めた。映画だけでなくギャラリー、講演会、シンポジウムなどの場を提供していく。 (小寺勝美)

 運営に関わるのは代表を務める堀越一哉さん(66)、館長の後藤和夫さん(66)ら男女六人。いずれも一九六七年に都立竹早高校(文京区小石川)に入学し、演劇や映画製作に没頭した仲間で、高校をバリケード封鎖したことも。

 卒業後はそれぞれの道を歩んだが、仕事に追われることもなくなった十年ほど前から、折を見て巣鴨に集まるように。三年前の新年会で「映画館をやりたいね」と声が上がり、話が進んだ。

 高校時代にゆかりのある巣鴨・大塚に館を構えることになり、マンションの一階を借りた。この一年ほどの間に改装を終え、今年に入って三月までは「お試し期間」として、映画、ミニコンサート、展示会などさまざまな催しを重ねた。スクリーンの位置や五十六席の椅子の高さ・配置、音響などスペースの使い勝手を修正し、今月七日にこけら落としを迎えた。堀越さん、後藤さんは「利用者や客の評価は上々です」と口をそろえる。

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 同ハウスの目的を幅広くしたのは、「独立系の上映の場がない良質の作品に場所を提供したいけど、映画だけでは運営が難しいから」。地域の盛り上がりにも貢献したいと、さまざまなイベントにも提供できるように椅子も移動式にした。二人は「高校時代に感じた社会へのいら立ちや不安、不満。それを今再び感じる。小さな表現も自粛する窮屈なこの時代に風穴を開けたい」と意気込む。

 オープン記念のラインアップに選んだのは、大島渚監督の三作品。死刑制度を問う「絞死刑」(六八年)、反乱する若者を追う学生の映画集団を描く「東京〓争(せんそう)戦後秘話」(七〇年)、沖縄と本土の関係性を突く「夏の妹」(七二年)を十三〜十五日に上映する。「今の社会を反映するようなラインアップになった」

 同ハウスは「町づくりの一助に」と作った近隣の飲食マップを観客に配布し、鑑賞後の昼食や夕食の参考にしてもらう。問い合わせは、電03(5972)4130へ。

※〓は占に戈

 

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