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【社会】

山崩れ 住人6人不明 大分・耶馬渓、4棟巻き込む

大規模な山の崩落が発生した現場=11日午前10時32分、大分県中津市で

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 十一日午前三時五十分ごろ、大分県中津市耶馬渓(やばけい)町金吉で住宅の裏山が幅約二百メートル、高さ約百メートルにわたって崩落し、四棟が土砂に巻き込まれた。県などによると、橋本アヤ子さん(86)ら三棟の六人と連絡が取れていない。県警や消防は計約二百人を派遣し、捜索している。県から災害派遣要請を受けた自衛隊も現場に到着し、作業を始めた。

 県警によると、安否が分からないのは橋本さんを含む二十一〜九十歳の女性五人と男性(45)。残り一棟の住人四人は逃げて無事だった。市は被災世帯を含む八世帯十九人に避難勧告を出した。県によると、崩落した山の上部に亀裂が確認された。天候が悪化すればさらに崩壊する可能性もあるとして、慎重に捜索を進める。

 政府は首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。県は国を通じて土砂災害の専門家による調査を要請した。

 県は現場周辺を土砂災害特別警戒区域に指定していた。住民の間で地盤が弱い地域として知られ、以前にも近くで裏山が崩れることがあったとの情報がある。現場の裏山では一九九一年に強風で木が倒れたため、県が落石を防ぐ柵(高さ約三メートル、幅最大約五十メートル)を三つ設置したが、土砂崩れを防ぐ役目はなかった。

 大分地方気象台によると、十一日午前四時までの二十四時間で〇・五ミリ以上の降雨は観測されていない。九州大の三谷泰浩教授(地盤工学)は「過去の雨などで浸食され、山肌にできていた亀裂が時間の経過とともに崩落したのではないか」と話している。

 現場は、市中心部から南西約二十五キロの山間部。国道212号から分岐する県道を約一・五キロ山側に入り、近くには周防灘に注ぐ山国川支流が流れる。裏山が崩れた集落近くには水田があり、緩やかに蛇行する支流に沿うように、数軒単位の小規模集落が点在している。

 一帯は耶馬日田英彦山(やばひたひこさん)国定公園に指定。渓谷「耶馬渓」としても知られ、毎年約八十万人が訪れる観光地でもある。

◆安否不明の方々

 中津市の裏山崩落で安否不明となった方々は次の通り。(大分県の発表による)

 橋本アヤ子さん(86)▽江渕めぐみさん(52)▽江渕優さん(21)▽岩下アヤノさん(90)▽岩下義則さん(45)▽岩下愛子さん(76)

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