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【社会】

[南スーダン]海幕、内局[イラク]陸幕 ずさん日報管理 次々

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 自衛隊の海外派遣部隊の日報問題で、防衛省は十一日、新たに陸上幕僚監部でイラク派遣部隊の日報が見つかり、海上幕僚監部と、内部部局の三部署でも南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報が見つかったと発表した。ずさんな文書管理が次々と明らかになっている。

 イラク日報は二〇〇四年七月と〇五年二月の二日分で、陸幕防衛部防衛協力課で共有している外付けハードディスクから発見された。昨年三月、南スーダン日報を探した際には「日報」「南スーダン」といった言葉で検索したため、「七月十四日のイラク報告」「イラク復興支援群活動報告(二月二十六日)」というファイルに日報があることを探知できなかったという。昨秋からの陸自全体の日報捜索でも漏れていた。

 イラク日報は昨年の国会答弁などで「ない」としていたことが問題化。陸自研究本部(現教育訓練研究本部)などで見つかった分と合わせ計四百十日分となった。

 南スーダン日報は、海幕が指揮通信情報部情報課の共有フォルダー内に保管していた。ファイル名は「【注意】日本隊日報第788号」とあり、一四年三月十三日の一日分。陸自部隊が作成したとみられる。内局は整備計画局、人事教育局の計三部署で一二年ごろから一六年までのものがあった。統幕でも保管が確認されたが、昨年三〜七月の特別防衛監察時に写しを提出しており、統幕は「新たな発見ではない」としている。 (原昌志)

◆イラク支援有志ら、日報全文公開要求 派遣の検証も

 自衛隊イラク派遣部隊の日報の存在が相次いで明らかになったのを受け、イラクを支援する団体や個人でつくる「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」(東京都新宿区)は十一日、衆院第一議員会館で記者会見し、日報の全文公開とイラク派遣の検証を求めた。

 ジャーナリストの志葉玲事務局長は「日報は今まで隠してきたもの。海外での自衛隊の活動実態を明らかにしないまま、憲法論議が始まるのを危惧する」と話した。

 自衛隊のイラクでの空輸活動を違憲とした、二〇〇八年の名古屋高裁判決を引き出した訴訟弁護団の川口創事務局長は、黒塗りで開示された資料を示して「空自は武装した米兵を運んでいた。自衛隊は実質的な戦闘地域に派遣されていた」と、黒塗りではない日報の開示と実態の検証を主張。「過去を検証せず、憲法改正に突き進むのは許せない」と語気を強めた。

 

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