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【社会】

「加計」愛媛県文書 農水省が提出求める 柳瀬氏面会情報を把握

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 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部開設を巡り、農林水産省で見つかった愛媛県職員作成による柳瀬唯夫首相秘書官(当時)らとの面会を記した文書は、県が農水省の要請で、二〇一五年四月の面会直後に同省へ提出したものだったことが政府関係者への取材で分かった。柳瀬氏らと面会する情報をつかんだ農水省から「どんなやり取りがあったのかを至急確認したい」と連絡があったという。

 農水省は当時、獣医学部の開設に慎重で、政府関係者は「農水省が県に面会記録の提出を求めたのは、学部開設を進めようとする官邸側や学園などの動向を探るためだった」と証言している。県の担当者が国への提出文書に虚偽を書く可能性は考えにくく、内容の信ぴょう性が高まった。

 柳瀬氏は「記憶の限りでは会っていない」と面会を否定している。

 農水省で見つかった文書は、県や今治市、学園の幹部らが柳瀬氏や藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(当時)と面会した翌日の一五年四月三日付となっている。県職員が作成し、直後に同省に提出した。

 四月三日付の文書は面会直後に作成し、十三日付の文書は知事報告のために一部内容を補ったもので、ほぼ同じ内容になっている。中村時広知事はこれまでに、二つの文書とも県が作成したと認めている。

 二つの文書には、柳瀬氏の「本件は首相案件」「国家戦略特区の方が勢いがある」などの発言や、藤原氏の「総理官邸から聞いている」「かなりチャンスがあると思ってよい」という助言などが記してあった。

 農水省は「文書を受け取った当時の職員から引き継いだ後任者が個人用ファイルに保管していた。入手経路は分からない」と説明している。中村知事は、文書が文部科学省、農水省、内閣府に渡った可能性を会見で述べたが、農水省以外では見つかっていない。

 文科省は面会前の一五年三月、首相官邸からの連絡で、県幹部らの来訪を事前に把握したことが本紙の取材で明らかになっている。

 面会当時、国は獣医師が増えすぎないように獣医大学・学部の新設を規制しており、学部新設には獣医師が不足しているかどうかが焦点の一つだった。獣医師の育成や確保に関わる農水省は「獣医師は足りている」と主張していた。

 

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