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【社会】

川内選手、プロ転向 「世界と戦えるのはあと数年。悔いなく挑戦」

 公務員ランナーとして知られる男子マラソンの川内優輝選手(31)が十九日夜、勤務する埼玉県久喜市の県立久喜高校で会見し、「数年間プロの舞台で本気でやりたい。今しかできない」とプロ転向の意思を明かした。来年三月まで同県職員として働き、その後プロ活動を始める。川内選手は十六日のボストン・マラソンで日本勢三十一年ぶりの優勝を果たした。(中西公一、牧野新) 

 プロ転向の理由として「記録面の停滞が大きい」と説明。世界選手権に三度出場した実績を持つが、二〇一三年のソウル国際マラソンの2時間8分14秒を最後に自己ベストを更新できていない。

 「世界と戦えるのはあと数年。自分が強くなるため頭に描いている方法を全部実行に移し、悔いなく挑戦したい」と意気込んだ。

 プロ転向の時期を来年四月としたことについて「仕事を放棄して辞めるわけにはいかない。挑戦が一年遅れるが、職場に迷惑かけられない」とした。

 川内選手は同校で定時制の職員として勤務し、今年で丸四年。在学証明書の発行や給食費の会計などの事務のほか、最近は本年度に創立百周年を迎える同校の記念誌編集にもかかわっている。この日米国から帰国し、早速、勤務についた。

 職場に退職する考えを伝えていなかったといい、上司の三井康浩事務室長は「報道で知った。正直びっくりした」と驚きを隠さなかった。「マラソンランナーとしての川内さんは、これからも応援していきたい」と話した。

 久喜高校の玄関には、「祝ボストン・マラソン優勝 本校職員 川内優輝さん」と偉業をたたえる看板が設置され、生徒らが記念撮影をしていた。

 同校陸上部顧問の益子倫行教諭(30)は以前、部員に中長距離ランナーが少ないと川内選手に悩みを打ち明け、「一人でもやる気がある生徒がいるなら人数は関係ない」と励まされた。「プロ転向まで一年ほどあるので、走り方などを聞いて練習に生かしたい」と世界レベルの走りを教え子らに伝えたいと語った。

 

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