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【社会】

加計問題 愛媛県文書と類似点複数 内閣府から文科省へのメール

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 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画を巡り、愛媛県や今治市、学園幹部が首相官邸を訪問する際の面会相手として柳瀬唯夫首相秘書官(当時)の名前が記されたメールが文部科学省で見つかった。メールには、県が作成した藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(当時)との面会記録と同様の内容が複数記載されており、県文書の信ぴょう性がさらに高まった。 (池田悌一)

 メールには藤原氏の発言として、「制度改正の実現は首長のやる気次第。熱意をどれだけ示せるか」「今月(又はGW明け?)に予定する国家戦略・構造特区の共通提案に出してみては」と記されている。

 県文書には、藤原氏が「国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい」とした上で、提案内容について「幅広い方が熱意を感じる」と発言したと記されていた。「今年度から構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り扱う」として「遅くとも5月の連休明けには1回目の募集を開始」と述べたとされ、メールの内容と符合する。

 メールには「反対派の同意を得るためにも、構想の内容(コンセプト、カリキュラム、自治体の取組等)を検討いただき、ご相談いただきたい」とも記されている。県文書には「(獣医学部新設に反対する)獣医師会等と真っ向勝負にならないよう」「カリキュラムの工夫などもしっかり書きこんでほしい」とあった。

 また、メールには「本日15時から柳瀬総理秘書官とも面会するようです」とあり、柳瀬氏との面会予定時刻と県文書に記されていた面会時刻は同じだった。

 文科省で見つかったメールは印刷され、同省の行政改革推進室に残っていた。官邸訪問当日、内閣府の地方創生推進室の担当者から送信されていた。内閣府では、メールの存在は確認できなかったが、メールの送信者として記載がある職員が「記憶はないが、自分が作成、送信したと思われる」と答えたという。

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 林芳正文科相は二十日の記者会見で、官邸側から文科省に二〇一五年三月に官邸訪問を伝えていたとの本紙報道についても、当時の担当職員が「陳情が来るので文科省のスタンスを教えてほしい」と電話連絡を受けていたことを認めた。

◆内閣府「当時の職員 作成認める」

 愛媛県や加計学園の幹部らが首相官邸で柳瀬唯夫首相秘書官(当時)と面会予定であることを事前に伝えたメールが、文部科学省で見つかったことに関し、内閣府の笹川武官房総務課長は二十日、記者団に「(当時内閣府にいた)職員が『自分が作成、送信したと思われる』と言っている。それなりのものではないか」と述べた。笹川氏は、送信者とされる職員や受信したとみられる職員、藤原豊・地方創生推進室次長(当時)の三人を聞き取り調査。内閣府ではメールの存在を確認できなかったため、「百パーセント(本物だ)と言うのは控える」とも述べた。

 内閣府の調査によると、職員は二〇一五年九月末に異動した際、メールをすべて削除。システム上、削除メールを復元できる期間は数週間という。

◆愛媛知事「柳瀬氏は正直に話して」

 愛媛県の中村時広知事は二十日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画について、県職員らと柳瀬唯夫首相秘書官(当時)との面会予定を記したメールの写しが文部科学省で発見されたのを受け、柳瀬氏に対し「正直に記憶をたどってお話しされればと思う」と述べた。訪問先の日本スポーツ協会(東京都渋谷区)で、記者団の質問に答えた。愛媛県が作成した文書には柳瀬氏との面会の様子が書かれていた。中村知事は記者団に「県は何も包み隠さず言えることは言っている」と改めて強調した。

 

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