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【社会】

新聞労連集会 セクハラの課題を議論 女性記者「相談できる場を」

 東京都内で二十一日に開かれた日本新聞労働組合連合の全国女性集会で、性被害をテーマとした分科会があった。財務省の福田淳一事務次官によるセクハラ疑惑に関連し、四人の女性記者が自身の体験やマスコミ全体が取り組むべき課題を話し合った。

 「気が付いたら手を握られていた」「マスク越しにキスをするように言われた」。四人は冒頭、自身の体験や見聞きしたことを付せんに書いて出し合った。多くの事例が出たが、ほとんどの被害は公にされなかったという。全国紙の記者(46)は「他の記者も被害があるのかも分からず、『自分だけかも』と声を上げられずにきた」と話した。

 福田氏の疑惑が表面化したのは、テレビ朝日の社員による告発だった。フリージャーナリスト(48)は「勇気ある行動。でも、声を上げるのは大変なこと。周囲の人は『声を上げて』と言う前に、相談しやすい場をつくることが先決」と指摘。地方紙記者(45)は「上司に女性が多いだけで、言いにくい雰囲気はずいぶん変わるはず」と話した。

 報道のあり方を見直す必要性も話題に。別の全国紙の四十代記者は「記者は特別で弱いところを見せない、という姿勢ではなく、当事者性を重視し、読者や視聴者と一緒に考えていく姿勢が問われる時代になってきたのでは」と問題提起した。 (小林由比)

◆記者らの被害事例 メールで受け付け

 福田淳一財務次官による女性記者へのセクハラ疑惑をきっかけに、女性問題に詳しい谷口真由美大阪国際大准教授が、調査プロジェクト「メディアにおけるセクハラを考える会」を立ち上げた。記者や取材スタッフが受けたセクハラの事例を受け付けていく。

 福田氏からセクハラを受けたと週刊誌に告発したテレビ朝日の女性社員は、先に社内で被害を訴えたが解決できなかった。この疑惑が報道されて以降、谷口さんに「被害を会社に訴えても取り合ってもらえない」などの声が複数の女性記者から寄せられたという。

 昨年の内閣府男女共同参画白書では、女性管理職の割合が新聞・通信社等は5・6%、民間放送が13・7%、NHKは7%。谷口さんは「男性が多数の中ではセクハラが軽視されがちになる。メディア内の性差別は報道のあり方にも影響し、市民社会に直結する」と話す。

 事例は三十日まで、メールnomoresh2018@gmail.comで受け付ける。集まった事例は内容を分析して発表する予定。

 

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