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【社会】

40年同居の同性パートナー 遺産は誰に 相手男性の妹を提訴

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 同性同士での生活を40年以上続けてきたパートナーの急逝後、共に築いたはずの財産を相続され火葬に立ち会う機会なども奪われたとして、大阪府の男性(69)が26日、パートナーの妹に慰謝料700万円の支払いと財産の引き渡しを求めて大阪地裁に提訴した。

 男性の代理人を務める南和行弁護士によると、法律上婚姻できない同性カップルが男女の婚姻と同等の権利を求める訴訟はあるが、死別したパートナーとの遺産相続を巡る事例は珍しい。同性カップルを公的認定する制度が自治体に広がる中、法整備の議論に一石を投じそうだ。

 訴状によると、男性は学生時代にパートナーと知り合い、一九七一年ごろから同居を開始。主に男性が自営業で得る収入を基に生計を立ててきた。二人の同居は妹も認識し、男性がパートナーの親族の法事や結婚式に参列することもあった。

 互いに病気を患い、余生についても話し合っていたが、パートナーは二〇一六年三月に七十五歳で急逝。男性は連れ添った伴侶として葬儀を営むよう希望したが、妹は遺体との対面を許さず、葬儀では一般参列者として扱われた。またパートナーが名義上の代表だった事業の廃業を一方的に通告し、事務所の賃貸契約を解除した。

 男性側は「生前にどちらかが先に死亡した場合、残った一人が無事に余生を送れるように共有財産を贈与することで合意していた」と主張。同性愛者への差別によってパートナーを弔う機会を奪われたとして慰謝料を請求している。

 南弁護士は提訴後の記者会見で、親族関係になくても法律上保護されるべき家族の形があるとして「同性婚の制度が整っていないから権利がないと捉えるのはおかしい」と訴えた。

 

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