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【社会】

春の叙勲4151人 旭日大綬章に高村元外相

 政府は二十九日付で二〇一八年春の叙勲受章者を発表した。今回最高位の旭日大綬章には高村正彦元外相(76)ら十六人を選んだ。将棋棋士の加藤一二三(ひふみ)さん(78)や映画監督の北野武さん(71)らに旭日小綬章を贈る。受章者は旭日章九百七十六人、瑞宝章三千百七十五人の計四千百五十一人。このうち民間人は千九百六人で全体の45・9%を占めた。女性は三百九十九人で9・6%だった。民間人、女性の受章数は〇三年の制度改正以降で最多。

 旭日大綬章はほかに、石原邦夫元東京海上日動火災保険社長(74)、川端達夫元衆院副議長(73)、武部勤元農相(76)、近衛忠〓日本赤十字社社長(78)、桜井龍子元最高裁判事(71)らに贈呈された。瑞宝大綬章は笠間治雄元検事総長(70)、梶田信一郎元内閣法制局長官(70)、斎藤隆元統合幕僚長(70)、佐々木毅元東京大学長(75)ら七人が受章した。

 分野別の受章者では、芸術文化から日本画家の川崎春彦さん(89)が旭日中綬章を、作詞家の阿木燿子(本名・木村広子)さん(72)、俳優の西田敏行さん(70)らが旭日小綬章を受ける。産業振興では朝香聖一元日本精工社長(75)が旭日重光章に、環境に配慮した森林経営を行う林業の橋本光治さん(72)=徳島県那賀町=が旭日単光章に選出された。

 教育研究などで「彫金」の重要無形文化財保持者で金工作家の中川衛さん(70)=金沢市=が瑞宝中綬章に決まった。「人目に付きにくい分野」では保護司として尽力した伊藤勝子さん(73)=秋田県横手市=らに瑞宝双光章が贈られる。

 別枠の外国人叙勲は六十二カ国・地域の百四十人(うち女性二十一人)。オルブライト元米国務長官(80)ら十二人が旭日大綬章に決定した。ノーベル文学賞を受賞した英国人作家のカズオ・イシグロさん(63)が旭日重光章に、NHK交響楽団桂冠名誉指揮者のヘルベルト・ブロムシュテットさん(90)は旭日中綬章に選ばれた。プロ野球ロッテ元監督のバレンタインさん(67)と国連児童基金(ユニセフ)アジア親善大使のアグネス・チャンさん(62)、米国の太平洋航空博物館パールハーバー元館長ケネス・デホフさん(69)は旭日小綬章が決まった。

 大綬章は天皇陛下、重光章は安倍晋三首相が五月八日に皇居で授与する。

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◆旭日小綬章 将棋棋士・加藤一二三さん 将棋への愛衰えず

 十四歳でプロになり、昨年六月の引退で約六十三年の現役生活を終えた。七十七歳五カ月の史上最年長現役をはじめ数々の記録、名勝負を残した。「精魂を込めて多くの名局を残せたのは誇り。五十年、百年たってもファンに鑑賞してもらえると思う」と胸を張る。

 「ひふみん」の愛称で、引退後もテレビのバラエティーやCMなどに引っ張りだこの人気だ。「楽しんで出演しています。先日も街で会った幼稚園児たちが口々に『ひふみん!』と叫ぶのを聞き、うれしかった」

 先日とある夢を見た。勝てば引退を免れるという対局に臨み、勝つ手段を必死に考えていた。「心の整理は付いたと思っていたが、現役でありたいという気持ちがまだどこかに残っているのだなと驚いた」

 とにかく引退後も「将棋愛」は衰えない。「大好き」「天才」と絶賛する藤井聡太六段(15)の対局を研究し、解説者としての仕事も続ける。「弱くても強くても、将棋というのは面白いし、楽しいんです」と満面の笑みを浮かべた。 (樋口薫)

     ◇

 加藤さんは今年一月から三月、本紙で「この道」を連載した。

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◆旭日小綬章 作詞家・阿木燿子さん 女性像描きヒット

 「こうありたいと願う女性像を描いてきました。自分の足で人生を歩くタイプが多いかな」。誇りと華のあるヒロインの姿を歌詞で世に問い、大ヒット曲を連発して旭日小綬章に。「ずしっと重みを感じます」と柔らかな笑みに喜びが満ちる。

 山口百恵さんの「横須賀ストーリー」、ジュディ・オングさんの「魅せられて」、中森明菜さんの「DESIRE」…。最も苦労した曲は「プレイバックPart2」だ。締め切り間際に書き直しを命じられ、腹を立てて「ばかにしないでよ」の決めぜりふを書いた。

 夫宇崎竜童さんが作曲し、男社会の芸能界で才能が花開いた。今、セクハラ問題に腹を立て「女性差別で本当にひどい。男性に思いもつかない女性の感性を生かさないのはもったいない」。情熱の炎を一層燃やしている。

 

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