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【社会】

強制不妊で全国弁護団 来月27日結成し、救済求め賠償請求

全国弁護団の結成を決め、記者会見する新里宏二弁護士(左から2人目)ら=28日午後、仙台市で

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 旧優生保護法(一九四八〜九六年)下で不妊手術が繰り返された問題で、東京、神奈川、群馬など十五都道府県の弁護士が二十八日、仙台市で会議を開き、全国弁護団を五月二十七日に結成することを決めた。被害者を掘り起こし、国に救済を求める損害賠償請求訴訟を全国に拡大するほか、補償制度の在り方についても議論を深める狙い。

 結成に先立つ五月十七日には、知的障害を理由に不妊手術されたとして一月末に提訴した宮城県の六十代女性に続き、北海道、宮城県、東京都で七十代の男女四人が新たに訴えを起こすことも報告された。いずれも国が長年にわたり被害救済を怠ったなどと主張する方針で、国の救済模索の動きにも影響しそうだ。

 北海道では、人工妊娠中絶手術をした上で不妊手術を受けたという知的障害のある七十代女性と、精神科病院に入院中に手術を受けた七十代男性が札幌地裁に提訴する予定。

 十六歳の時に知的障害を理由に不妊手術を受けた宮城県の七十代女性は仙台地裁に提訴する。一九五〇年代後半に宮城県内で手術を受けたという東京都の七十代男性は「障害がないのに手術を強制された」として東京地裁に訴えを起こす方針だ。

 会議には追加提訴を予定する三都道県や神奈川、秋田両県の弁護士が出席したほか、インターネット電話で十府県の弁護士が参加。五月二十一日に三回目の全国一斉相談を実施することも確認した。

 会議後、宮城県の訴訟を担当する新里宏二弁護士は「全国弁護団で被害者の声を受け止めて提訴に結び付け、国の謝罪や補償をなるべく早く実現したい」と話した。

 旧法を巡っては、国会で超党派の議員連盟が救済策を検討。自民、公明両党のワーキングチームは、早ければ来年の通常国会に議員立法による救済法案を提出することを目指している。厚生労働省も被害把握のため全国調査に乗り出した。

 三月に開かれた宮城の六十代女性の国賠訴訟の第一回口頭弁論で、国は請求棄却を求めた。

 

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