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【社会】

東大生協、絵画うっかり処分 故宇佐美圭司さん代表作

東京大学生協の中央食堂に展示されていた故宇佐美圭司さんの作品「きずな」(大学関係者提供)

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 東京大学生協は8日、同大学の中央食堂に展示されていた画家の宇佐美圭司さん(2012年死去)の絵画作品を、食堂の改修工事に伴い、昨年9月に廃棄処分としていたことを明らかにした。生協は「知識がなく軽率な廃棄の判断となり、深くおわびする」とのコメントを発表した。

 生協によると、展示されていたのは縦三・八メートル、横四・八メートルの作品「きずな」。一九七六年に生協創立三十周年の記念事業の一環で宇佐美さんに依頼して制作され、生協が所有していた。

 中央食堂は昨年、全面改修工事を実施。工事の監修に当たった教授は作品を保存する方向で新たな設置場所を指定していたが、情報が共有されなかったという。生協は、作品を残したまま設計を変更するか、廃棄かの選択をしなければならないと誤認。廃棄の判断をした。

 東京大も八日、「本学にも責任がある」と謝罪。「学内に存在する数多くの学術文化資産について、正確な情報共有を徹底したい」とした。

 宇佐美さんは武蔵野美術大、京都市立芸大の教授を歴任。福井県にアトリエを構えた。大きな画面に無数の人を配し、緻密な構成力とスケール感のある画風で知られる。

 宇佐美さんの所属ギャラリーだった南天子(なんてんし)画廊の代表、青木康彦さんは「『きずな』は代表的な大作で、極めて残念だ。あまりにも軽々に廃棄されたことに戸惑いを感じている」と話した。

 

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