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【社会】

「被告宅7カ月録画違法」 埼玉県警撮影 地裁、放火など無罪に

 暴力団組長が管理する車に放火したとして建造物等以外放火などの罪に問われた指定暴力団神戸山口組系組員渡辺一也被告(37)=埼玉県東松山市=の判決で、さいたま地裁は十日、「県警の約七カ月にわたったビデオ撮影による証拠収集は違法」と指摘し、一部の罪については無罪とした上で懲役二年(求刑懲役六年)を言い渡した。

 判決理由で高山光明裁判長は、県警が被告宅を隣家に設置したビデオカメラで二〇一五年十月〜一六年五月、撮影し続けた捜査手法を問題視。録画には、放火に使われたとみられるガソリン携行缶を被告が運ぶ様子が写っていたが、玄関内部や近隣住民も写っており「被撮影者のプライバシーを軽視し、順法精神を大きく欠いた」と指摘した。その上で、長期間の撮影は「任意捜査として相当と認められる範囲を逸脱し違法だ」と結論付けた。

 判決によると、渡辺被告は一六年三月、埼玉県熊谷市の駐車場にあった指定暴力団山口組系組長が管理する車に放火したなどとして起訴された。地裁は放火など三つの罪を無罪とし、窃盗と覚せい剤取締法違反の罪を有罪とした。県警は「今後とも適正な捜査に努めていく」とコメント。さいたま地検の古谷伸彦次席検事は「判決内容を精査し、適切に対処したい」とした。

 

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