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【社会】

佐川氏答弁後、理財局職員が廃棄指示 森友交渉記録を財務省公表

財務省が提出した交渉記録を前に、衆院予算委理事懇談会に臨む理事ら=23日午前、国会で(小平哲章撮影)

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 学校法人「森友学園」に国有地を安値で売却した問題で、財務省は二十三日、同省と森友側との交渉記録を衆院予算委員会の理事懇談会に提出した。安倍晋三首相の妻、昭恵氏付きの政府職員・谷査恵子氏が財務省に照会した際の記録や、政治家秘書とのやりとりも含まれていた。昨年二月の問題発覚直後に「記録は廃棄した」とした佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官(当時は理財局長)の国会答弁と整合性を取るため、理財局職員が、当時は保管されていた記録を廃棄するよう指示していたことも判明した。 (桐山純平、白山泉)

 財務省が提出した交渉記録は約九百五十ページで、森友側との面談ややりとりなど二百十七件が記されている。記録では、二〇一五年十一月、森友側が国有地の賃料減額を昭恵氏に要望していることを、谷氏が理財局に伝えていた。また、会計検査院が昨年十一月の検査結果で「根拠が不十分」と指摘した八億円以上の国有地の売却価格値引きについても、詳しい経緯が明らかになる可能性もある。

 交渉記録の存在を巡っては、佐川氏は昨年二月二十四日の衆院予算委で「売買契約の締結をもって、事案は終了した。記録は速やかに廃棄した」と説明していた。だが、富山一成理財局次長は理事懇談会で「昨年二月下旬以降、国会答弁との関係で、当時保管されていた交渉記録の廃棄を進めていたことも認められた」と説明。森友の決裁文書が改ざんされたのと同様に、佐川氏の答弁とつじつまを合わせるのが理由だったことを認めて陳謝した。

 今回見つかった交渉記録は国有地売却を担当した近畿財務局の一部職員がパソコンなどに保管していたが、財務省はその存在を一年以上隠してきたことになる。

 一方、財務省は二十三日、今年三月に発覚した森友に関する決裁文書の改ざん前の全文も提出。文書改ざんによって、昭恵氏が一四年四月に小学校の建設予定地を訪れたことが削除されていたことはすでに判明しているが、その直後、同年五月に作成した「本省相談メモ」が初めて明らかになった。

 改ざんは十四件の文書で確認されており、すでに全文を公表している一件を含めて、これで全ての改ざん前文書の全文が公表された。財務省は月内にも、文書改ざんや交渉記録の意図的な廃棄が行われた原因や責任に関する調査結果を公表する方針。すでに辞職した佐川氏のほか、幹部職員らの処分も検討している。

◆交渉記録ポイント

一、財務省、昨年二月の問題発覚後、交渉記録の廃棄を進めていたと説明

一、財務省、国会答弁が「事実と異なっていた」と謝罪

一、交渉記録は約九百五十ページ。改ざん前の決裁文書は約三千ページ

 

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