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【社会】

男女の垣根 服装で問う 東大・安田講堂でファッションショー

ファッションショーを開催する(左から)松村智世さん、安冨歩教授、西原さつきさん=東京都内で

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 なぜ、男女で違うものを着なければならないのか−。性別という概念を問い直し、男女の垣根を越える可能性を考えようというファッションショーが来月3日、東京都文京区の東京大安田講堂で開かれる。主催者は「常識とされる性の捉え方、価値観を考え直すきっかけにしたい」と意気込む。 (奥野斐)

 企画したのは、女性装の東大教授として知られる、東大東洋文化研究所の安冨歩教授(55)と、「メンズサイズのかわいい服」を手掛けるブランド「blurorange(ブローレンヂ)」のデザイナー松村智世さん(32)。男性として生まれ、女性として生きるトランスジェンダーのタレント西原さつきさん(32)も参加。大手百貨店の丸井グループが協力し、昨秋から準備を進めてきた。

 松村さんは男性が着るワンピースやスカートがあってもいいのではと、昨年、自身のブランドをつくった。「今回の試みを通して、ファッション業界に新しい風を吹き込みたい」。会場となる安田講堂は、大学闘争などの舞台となった象徴的な場所だ。安冨教授は「権力構造やその根源にある男女差別、性の捉え方を揺るがしたい」と話す。

 当日開催するのは、ショーとシンポジウムを融合させた「ファッションポジウム」。松村さんが手掛けるブローレンヂの服約二十点を披露。丸井グループが販売する靴などと組み合わせる。服は男性の体格に合わせながら、目の錯覚を利用して肩幅が狭く見える工夫などを施しているという。

 安冨教授や西原さんらがファッションと性別について語る企画も予定。観客がステージに上がるなど、会場が一体となって楽しめるような演出も考えている。

 安冨教授は「現代の閉塞(へいそく)感の根源に、過剰な男女の切り分けがある」と強調。西原さんは「性別や体形で苦しんでいる人が、個性を生かして生きられる社会にしたい。例のない斬新な試み」と期待を込めた。

 午後二〜五時。入場無料。事前申し込み不要で、入退場自由。

 

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