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【社会】

弁護士へ大量懲戒請求 「差別加担許さぬ」提訴

 全国各地の弁護士会が朝鮮学校への補助金停止に反対する声明を出したことを巡り、複数の弁護士への懲戒請求が大量に出された問題で、神奈川県弁護士会に所属する神原元(はじめ)弁護士らが、不当な請求で業務を妨害され、精神的苦痛を受けたとして、請求者の一部に損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたことが分かった。提訴は九日付。

 神原氏は「大量請求は在日朝鮮人への差別扇動が目的のヘイトクライムで厳しい対処が必要。提訴は『差別に加担するな』というメッセージだ」としている。

 訴状などによると、県弁護士会には二〇一七年六月〜今年一月、神原氏に対する計約千百四十通の懲戒請求書が届いた。いずれも同じ文面で「声明に賛同し、その活動を推進する行為は確信的犯罪行為」と記され、神原氏らは根拠を欠く請求で名誉を侵害され、反証のために時間と労力を費やしたとしている。

 神原氏は一六年、川崎市の社会福祉法人が在日コリアン排除を訴えるデモの禁止を求める仮処分を申し立てた際、代理人を務めたことから標的にされたとみられる。インターネット上の特定のブログで懲戒請求が呼び掛けられたとみられ、県弁護士会は四月、懲戒処分を下さない判断をした。

 日弁連によると、例年、千〜三千件台で推移していた全国の弁護士会への懲戒請求は、昨年一年間だけで約十三万件に上り、大部分が声明に関する内容だった。

 東京弁護士会の佐々木亮、北周士両弁護士も、三月に届いた約九百六十通分の請求者に損害賠償を求め、六月末に東京地裁に提訴する方針を明らかにしている。

 

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