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【社会】

袴田さん再審認めず 東京高裁、地裁決定覆す

 一九六六年に清水市(現静岡市清水区)で一家四人が殺害された強盗殺人事件で死刑が確定し、静岡地裁の再審開始決定で釈放された袴田巌さん(82)=浜松市中区=の第二次再審請求即時抗告審で、東京高裁(大島隆明裁判長)は十一日、再審開始を認めた静岡地裁の決定を取り消し、請求を棄却する決定を出した。弁護団は決定を不服として最高裁に特別抗告する。

 袴田さんの釈放の根拠となった地裁決定が破棄されたが、年齢や健康状態を踏まえ、当面は再収監しない。

 死刑囚の再審開始決定が取り消されたのは、免田事件(後に再審無罪確定)、名張毒ぶどう酒事件(第十次再審請求が審理中)に続き三例目。

 二〇〇八年四月に始まった第二次再審請求審では、確定判決で犯行着衣とされた「五点の衣類」が袴田さんのものかどうかが争われた。

 静岡地裁は一四年、衣類のうち白半袖シャツ右肩の血痕のDNA型を「袴田さんのものではない」とした本田克也・筑波大教授のDNA型鑑定の有効性を認め、再審開始と釈放を決めたが、検察側は反発。即時抗告審では、主に本田教授の鑑定の検証に約四年が費やされた。

<旧清水市一家四人強殺事件> 1966年6月30日未明、清水市のみそ製造会社専務宅から出火し、焼け跡から一家4人の他殺体が見つかった。県警は同年8月、強盗殺人容疑などで元プロボクサーで住み込み従業員の袴田さんを逮捕した。袴田さんは公判で関与を否定したが、80年に最高裁で死刑が確定。翌年から始まった第1次再審請求審では、最高裁が2008年に特別抗告を棄却した。だが、同年4月に姉秀子さん(85)が申し立てた第2次再審請求審で、静岡地裁が14年3月に再審開始と釈放を決定した。

 

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