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【社会】

明るい看護師がなぜ 静岡遺棄事件の被害者 笑顔で退勤 最後の姿

遺体が見つかった現場周辺。花やお茶などが供えられている=14日、静岡県藤枝市瀬戸ノ谷で

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 静岡県藤枝市の山中で浜松市浜北区の看護師内山茉由子(まゆこ)さん(29)の遺体が見つかった事件で、内山さんが働いていた診療所(同市天竜区)の同僚女性が、本紙などの取材に応じ、「明るく真面目な看護師だったのに」と声を詰まらせ、無念さをにじませた。

 内山さんがこの診療所で働き始めたのは今年一月。「患者さんにも好かれていた。トラブルなんて聞いたことがない」という。同市中区のフィットネスクラブ駐車場で連れ去られた先月二十六日は、土曜日のため午後が休診だった。午前中、いつも通り「元気に仕事していた」といい、「さよなら」と笑顔で退勤する姿が最後になった。

 週明けの月曜日。無断欠勤なんてしたことがないのに出てこない。心配して携帯電話にかけたが、つながらなかった。家族に連絡して行方不明になっていることが判明した。「無事に帰ってほしい」という皆の祈りは届かなかった。

 診療所で受診している天竜区の四十代女性は、入りたての内山さんが周囲と上手にコミュニケーションを取りながら働いていたのを覚えている。「毎回、お大事にと優しく声を掛けてくれた。気の毒で言葉がない」と話した。

 内山さんは同市の中学、高校を卒業。高校時代はマンドリン部で活躍していた。

 この高校の元教諭(63)は「誠実で責任感があり、部の練習と勉強を両立させてすごく頑張っていた」と振り返る。思い出すのは「看護師になりたい」と明るく夢を語る姿。「何でこんな目に。本当に許せない」と声を震わせた。

 同級生だった女性(30)は三年生の冬ごろ、一緒に講堂を掃除した時のことが印象に残っているという。「本当に楽しそうに掃除をしていた。周りが和やかになる人。優しい雰囲気で、誰とでも仲良くなれる人だった」と語った。

 

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