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【社会】

山陽新幹線 人はねる 駅員も異常認識せず

ボンネットの先端が割れた山陽新幹線ののぞみ176号=14日、JR新下関駅で

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 福岡県内で十四日に起きた山陽新幹線のぞみ176号の人身事故で、JR西日本の平野賀久副社長らが十五日、大阪市の本社で記者会見し、事故後に停車した小倉駅の三十代駅員が新幹線が到着した際、前頭部に血のりやひび割れのようなものを確認したが、大きな異常と認識せず発車させていたことを明らかにした。駅員が指令に異常を報告したのは、列車が駅を出発した後だった。

 五十代の運転士が異常音を感知しながら運転指令に報告せずに運行を続けた判断については「報告義務を定めたマニュアルを失念していたか誤解していた」との認識を示した。

 平野副社長は「四万人を超えるお客さまにご迷惑をお掛けし、深くおわび申し上げる」と陳謝。「直ちに指令に報告できていたら、次の行動を取れていたかもしれない」と述べた。

 JR西は事故を受け、昨年十二月に山陽新幹線の台車に亀裂が入った問題を受けて示した「安全確認ができない場合は迷わず停車する」との指針を徹底するとした。運転シミュレーターの訓練に異常音を感知した場合の項目も追加する。

 JR西によると、事故が発生したのは小倉駅から約十七キロ離れた北九州市の石坂トンネル西側。高架橋(高さ一二・八メートル)に設置された検査用の足場を伝って線路に侵入した形跡があるという。福岡県警は事故で見つかった遺体を同県直方市の男性介護士(52)と確認した。自殺の可能性が高いとみて調べている。

 事故は十四日午後二時ごろに発生。博多発東京行きのぞみ176号が人をはねた。JR西は山口県下関市の新下関駅に停車させ、先頭車両の先端にひび割れを確認。運転士は二時五分ごろ「ドン」という異常音に気づいたが、過去に小動物に当たった経験から、今回も同様の衝撃音と考え運行を継続したという。先端の傷は縦七十センチ、横三十五センチ、奥行き四十五センチ程度。重さ約三・五キロ分が欠落した。

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