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【社会】

静岡・看護師遺体 「グレー求人」闇深く 「高収入」犯罪加担も

女性看護師が車ごと連れ去られたフィットネスクラブの駐車場=浜松市中区で

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 静岡県藤枝市の山中で浜松市浜北区寺島、看護師内山茉由子(まゆこ)さん(29)の遺体が発見されてから、十六日で一週間がたった。逮捕監禁容疑で逮捕された男二人は、金銭目的で人を募るインターネットの掲示板サイトの書き込みを通じて知り合ったとみられる。掲示板には高収入をうたった求人情報が並ぶが、仕事の具体内容を記したものは少ない。識者は「金銭に釣られて犯罪に加担してしまうケースも少なくない」と語る。

 「ハイリターン案件あります。手段を選ばず稼ぎまくりたい人」「グレーな仕事。受け、出しではありません」。ある掲示板にアクセスすると、求人の誘い文句が数多く書き込まれていた。具体内容には触れず、連絡先としてフリーメールアドレスだけを記したものが大半だ。

 「グレーな仕事」とした募集の「受け」「出し」とは、振り込め詐欺事件などで現金を直接受け取る「受け子」、口座から引き出す「出し子」を指すとみられる。リスクを負えない人は「お断り」とし「三カ月程度で、やる気があれば二百万前後は稼げます」と高額報酬をうたう。

 ネット上の違法情報を監視する団体「インターネット・ホットラインセンター」によると昨年、受理した通報を分析した件数は五十九万八千三百四十件。このうち二万七千十六件について、わいせつ画像や規制薬物の広告など、違法な情報と判断した。

 ネットを通じて犯罪仲間を募る事件は、過去にも起きている。名古屋市で二〇〇七年、会社員磯谷利恵さん=当時(31)=が拉致、殺害された事件では、実行犯の男三人が携帯電話のサイト「闇の職業安定所」で知り合い、犯行に及んでいた。

 ネット犯罪に詳しいフリーライターの渋井哲也さんは「サイバーパトロールの強化で直接的な犯罪行為を示す書き込みは減っている」とするが求人に見せかけたり、犯罪に関心がありそうな仲間を集めるケースは後を絶たないという。

 文面だけでは違法性を判断できない事例も多いとした上で、「素性も知らない人が集うことで匿名性が担保され、共犯者にたどり着きにくくなる」と指摘する。

 

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