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【社会】

パワハラ問題の至学館大、栄監督を解任 学長謝罪「反省ない」

至学館大レスリング部の栄和人監督の解任を発表する谷岡郁子学長(左)=17日、東京・駒沢体育館で

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 レスリング女子の伊調馨選手(ALSOK)らに対するパワーハラスメント行為が認定された栄和人氏について、至学館大の谷岡郁子学長は十七日、レスリング部監督を解任すると発表した。全日本選抜選手権が行われた東京・駒沢体育館で記者会見し「全く反省できていないと思わざるを得ない。このチームを率いるにはふさわしくない」などと理由を述べた。

 同選手権開幕の十四日に栄氏が謝罪会見を開き、至学館大監督として現場復帰した。谷岡学長は栄氏にセコンドに入るように何度も要請したが、聞き入れられなかったという。大会進行中に知人と昼食に出掛けたといい「選手とともに歩んでほしいと何度も言った。監督業を真剣にやろうと集中しているとは思えない状況だった」と説明した。

 至学館大は栄氏の指導を受ける学生や卒業生らにカウンセラーが立ち会いの下、聞き取り調査を実施し、過去の不適切な言動や運営が判明したという。谷岡学長は五月二十四日に理事会を開き、栄氏を減俸処分としたことも明らかにした。

 谷岡学長は副学長の吉田沙保里選手には事前に伝えており「仕方がない」と納得したという。二〇二〇年東京五輪に向け、今後の体制はコーチ、選手らが相談して決めるが、吉田選手に監督就任を打診する可能性については「あり得ると思う」と否定しなかった。

 栄氏は日本協会が第三者委員会の報告書に基づき、パワハラを認定した四月六日付で強化本部長を辞任。同協会は理事会で常務理事から解任する方針も決めており、谷岡学長は「いろいろな形で迷惑を掛けた。心からおわびする」と謝罪した。

◆大会中の栄氏 試合中に離席し友人と昼食へ

 今大会中の栄氏を巡る動きは異例の連続だった。

 初日の十四日、試合前に開かれたパワハラ問題に関する謝罪会見。栄氏は緊張した表情で時に蒼白(そうはく)となったが、会見が終わると、選手に作戦を授けたり選手の状態を見たりするセコンド(介添人)にはつかず、ハンチング帽をかぶって観客席へ。午後には知り合いのお笑い芸人の千原せいじさんとともに観戦し、笑みも浮かべていた。

 大会二日目も観客席で観戦。姿が見えない時間帯もあったが、谷岡学長によると、友人と昼食をとるため会場を離れていたという。

 三日目からは会場に現れなかった。この時点で谷岡学長から自宅に戻るよう指示されていた。最終日の十七日。女子の十階級中、八階級で至学館大の現役とOGが優勝という歓喜で幕を閉じる中、監督解任が伝えられた。

 

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