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【社会】

地方の子も外遊び減る 気仙沼の小学生 遊び場「家の中」85%

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 海や山など身近な自然の中で遊ぶ子どもが大幅に減っていることが、東日本大震災被災地の宮城県気仙沼市での調査で分かった。小学生とその親、祖父母の3世代を比較し、同い年の少人数で家の中で遊び、外遊びの文化が年上から年下へ伝承されにくくなっている実態が浮かび上がった。震災が影響しているのかどうかは、今後調べることにしている。 (柏崎智子)

 調査は、震災後に支援に入り、子どもたちが都市部以上に外で遊んでいないと実感した民間団体と千葉大大学院が実施。親と祖父母には、幼いころを思い出して回答してもらった。

 遊び場を「海」「川・水路・池」「山・林」「田んぼ・畑」と答えたのは、祖父母が四〜五割、親も三〜四割なのに対し、小学生はいずれも一割以下。「家の中」は三世代で最多の85%だった。「木に登る」「秘密基地を作る」「木の実を食べる」など自然を生かした遊びの体験も、小学生が三世代で一番少ない。

 放課後に一緒に遊ぶ友達の人数は、世代を追うごとに減少。親と祖父母の回答にはほとんどない「誰もいない」が、小学生では18%に上った。年齢の違う友達と遊ぶ割合も、祖父母72%、親50%、小学生は38%と低下している。

 調査した千葉大大学院園芸学研究科木下勇研究室の寺田光成(みつなり)さんは「地方では都市部より少子化が進み、近所で友達を見つけにくい上、『川のここは飛び込んでも安全』など、自然の中での遊び方を年上から教わる機会が減っている。危ないから海や山には近づかないという感覚が強まっているのでは。震災の影響なのか、それ以前からの傾向なのかは今後の調査で明らかにしたい」と話す。

 調査は同研究室と、東北で遊びの支援をする団体「プレーワーカーズ」(名取市)が気仙沼市教委の協力で、昨年十二月〜今年一月に実施した。市内の全小学生二千五百八十三人とその親、祖父母にアンケートし、回収率は小学生と親が72%、祖父母は54%だった。

 調査結果を二十二日午後七時から、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターセンター棟で開かれる集会「環境問題として考える子どもの遊び」で発表する。

 問い合わせは「TOKYO PLAY」のEメールstaff@tokyoplay.jpへ。

 

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