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【社会】

東海第二原発 再稼働審査 通過の公算 地元同意は見通し立たず

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 日本原子力発電(原電)の東海第二原発(茨城県東海村)の再稼働に必要な原子力規制委員会の三つの審査は二十一日、十一月末の期限までに全て通過する公算が大きくなった。廃炉は免れ、二十年の運転延長ができるめどが付いた。再稼働には県と周辺六市村の同意が必要で、原電には高いハードルが残っている。

 十一月末に運転期限四十年となる東海第二は、原発の新規制基準のほか、二十年の運転延長と、設備の詳細設計を盛り込んだ工事計画の審査が並行。このうち、工事計画の審査が原電の準備不足で遅れ、規制委が審査打ち切りを示唆して対応を急がせていた。

 原電は二十一日、兵庫県内にある防災科学技術研究所の施設で、事故時に原子炉建屋の気密性を保つ設備の耐震性を検証する試験を実施。これは、工事計画に必要な設備の性能試験のうち、最後のものだった。

 試験では、設備が完全に密閉できず、開閉操作用のチェーンが破損するトラブルがあった。しかし、規制委の審査担当で試験に立ち会った山中伸介委員は、基本設計に問題はないとの認識を示し、「工事計画でも大きなヤマの一つを越えた」と述べた。

 遅れていた工事計画の審査にめどが付き、規制委は近く、東海第二が新基準に事実上「適合」したことを示す審査書案を公表する。

 東海第二の再稼働を巡っては、原電が必要な事故対策費を賄うため、東京電力と東北電力から資金支援を受けると表明し、規制委は問題ないと判断している。

 審査を通過しても、再稼働には地元の同意が必要。原電は三月、県と東海村以外に、三十キロ圏内の水戸など五市の同意も必要とする新協定を結んだ。水戸市議会は十九日、「住民理解を得ないままの再稼働は認めない」とする意見書を可決しており、同意が得られる見通しは立っていない。(小川慎一)

 

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