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【社会】

大阪北部地震 資格ない職員が塀点検

女児がブロック塀の下敷きになり死亡した事故で、謝罪する高槻市教委の樽井弘三教育長(中)ら=22日、大阪府高槻市役所で

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 大阪府北部地震で高槻市立寿栄小四年三宅璃奈(りな)さん(9つ)が倒壊したブロック塀の下敷きになり死亡した事故で、高槻市教育委員会が二十二日、市役所で記者会見し、専門家の危険性の指摘を受けて点検した市教委職員二人には建築士などの資格がなかったと明らかにした。塀は安全と判断しており、市教委は「(事故を)結果として防げなかったのは痛恨の極み」と謝罪。安全対策の不備が浮き彫りになった形だ。

 点検は二〇一六年二月に実施。ブロック塀を目視し、棒でたたく簡易な手法だったという。市教委は「ひび割れなどが確認されず問題がないと判断した。(塀について)違法であるとの認識はそもそもなく、劣化度合いを見ていた。(違法だと)見抜けていれば、また違った展開になっていた」と話した。この際の点検の記録は残っていないという。

 市教委は点検の経緯を「講演会に招いた防災アドバイザーのアドバイスを受け、寿栄小から学務課に点検の依頼があった」と説明。だが「市教委の中で、危険性の指摘を共有していなかった」と述べた。

 会見には樽井弘三教育長ら三人が出席した。

 専門家は防災アドバイザー吉田亮一氏(60)で、一五年十一月二日に寿栄小で講演。開始前に通学路を歩き、危険な箇所をチェックし、ブロック塀についても危険だと当時の教頭に伝えた。

 その後も気になっていたため、念押しする目的で同十二月七日、危険性について注意を促すメールを改めて学校に送っていた。

 市関係者によると、市教委は一六年二月の点検を受け「安全だ」と学校に回答していた。

 また高槻市では、寿栄小と同様の建築基準法違反の疑いがあるブロック塀が、少なくとも小中学校計七校の敷地内に設置されていることが二十二日、各校への取材で判明。市教委は同日午後にも、市立小中のブロック塀を対象とする緊急安全点検結果について公表する。一九七一年の改正建築基準法は、ブロック塀の高さや構造を初めて定め、八一年の改正で耐震基準が強化された。

 

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