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【社会】

「はれのひ」元社長詐欺容疑 決算粉飾後 融資6億円

篠崎洋一郎容疑者

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 今年一月の成人の日に振り袖販売・レンタル業「はれのひ」(横浜市中区、破産)が突然営業を停止した問題で、神奈川県警に詐欺の疑いで逮捕された同社元社長の篠崎洋一郎容疑者(55)が二〇一五年九月期の決算書類を改ざんした後、計約六億円の融資を複数の金融機関から受けていたことが捜査関係者への取材で分かった。

 同期の決算書類は、売り上げを約五千万円水増しして黒字に見せかけていたことが、これまでの県警の調べで分かっている。約六億円には、逮捕容疑となった柏店(千葉県柏市)の開店資金名目の三千五百万円も含まれており、半分ほどは返済されていない。県警は柏店の案件以外でも、粉飾した決算書類を示して融資を受けた可能性があるとみて調べている。

 篠崎容疑者は一六年九月、一五年九月期の決算書類を神奈川県内の銀行に提出し、柏店の開店資金の名目で三千五百万円をだまし取ったとして二十三日に逮捕された。容疑を大筋で認めているという。

 捜査関係者によると、篠崎容疑者は同期の決算が赤字になることを部下から聞いて把握。売り上げを水増しし、改ざんするよう自ら指示していた。

 同社は当時、店舗を急激に増やしたことで経費がかさみ、急速に経営が悪化。融資を受けた金を別の借金の返済に回す自転車操業状態に陥っていたとみられる。県警は、返済できないと分かりながら融資を受けていたか、篠崎容疑者から詳しく事情を聴いている。

◆赤字でも多額の報酬 月400万円に増額も

 経営状態が悪くても本人は多額の報酬−。篠崎容疑者は二〇一五年の段階で、月約二百五十万円の報酬を得ていたことが捜査関係者への取材で分かった。一六年の途中からは同約四百万円に増額していたという。同社では後に従業員への賃金未払いも発覚。自分の報酬だけは確保していたことになり、ある捜査幹部は「経営者失格だ」と漏らした。

 篠崎容疑者は一二年七月に一号店を横浜市内に出店後、一六年十一月までに計六店を次々にオープンさせるなど事業を拡大。この間、高級車ベンツで顧客を回ったり、横浜・みなとみらい地区の高層マンションに引っ越したりしていた。

 ただ、一五年九月期には経営状態が悪化して赤字に転落し、債務超過に陥っていた。同年末ごろから、賃金の支払いが遅れているとの相談が従業員から寄せられるようになり、横浜南労働基準監督署は賃金の未払いがあったとして一七年八〜十二月に五回、同社に是正勧告している。

 

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