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【社会】

大阪北部地震1週間 無料銭湯であったまって 57店開放

利用者にアンケートを手渡す「昭和湯」の森川晃夫さん(奥)=大阪市で

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 震度6弱を記録した大阪府北部地震は25日で1週間となり、市民の日常生活は落ち着きを取り戻しつつある。一方で、不便な生活を強いられている被災者たちに少しでも安らいでもらおうと、支援の動きは続く。

 今回の地震で止まっていたガスの復旧作業が二十四日、ほぼ完了した。地震後、ガスで湯を沸かせなくなった人々を支えようと、大阪府公衆浴場組合の銭湯五十七店が被災者に無料開放され、多くの利用客が心と体を温めた。無料サービスを率先した銭湯経営者は「銭湯は一つのコミュニティー。復旧後も足を運んで」と話している。

 森川晃夫さん(42)は大阪市東淀川区で「昭和湯」を経営。地震が起きた十八日も営業に影響はなかった。翌日、顔なじみではない客が多いことに家族が気付き、話を聞くとガスの停止に困る人たちだった。

 仕事帰りに電車を途中下車して入浴していく客もおり、森川さんは、より多くの人に来てもらいたいと、高槻市など府北部六市の住民を対象とした「無料銭湯」を組合に提案、二十一日から始めた。

 初日は普段の二倍以上の客で店はごった返した。二十三日に利用した茨木市の会社員北村拓也さん(38)は「ずっと水風呂で生活していた」と熱々の湯に笑顔を見せた。

 利用者の減少や後継者不足で町の銭湯が年々少なくなる中、森川さんは三十一歳でサラリーマンを辞めて家業を継いだ。「銭湯が次々と姿を消していく。客離れを何とか止めたい」と話す。

 銭湯を盛り上げるため、若手の銭湯経営者と共にさまざまな活動をしてきた森川さんは今回、被災地域から来た利用者にアンケートを記入してもらった。普段来ない客層から銭湯復活のヒントを得るためだ。

 森川さんは「地震の被害は痛ましいが、立ち寄ってくれたお客さんに銭湯の魅力を再発見してもらえれば」と話した。

 

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