東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

時代の流れ… 名物書店に幕 青山BC六本木店

最後の客を見送り、店の入り口で頭を下げる店員=25日午後10時36分、東京都港区の「青山ブックセンター」六本木店で

写真

 特色ある品ぞろえで知られた書店「青山ブックセンター」六本木店(東京都港区)が25日、最後の営業を終えた。歓楽街・六本木の中心で、1980年の開店以来38年の歴史を刻んだ同店は、流行に敏感な若者たちに愛された。常連客らは名残惜しそうに別れを告げた。

 「街の本屋さんでは見たことのないような外国の写真集が置いてあり、ただの本屋さんではなかった」。埼玉県ふじみ野市の会社員杉浦久美子さん(49)は開業当時、スタッフだった母を訪ねて、何度も遊びに来たという。大人になっても、現在の六本木ヒルズの場所にあったレコードショップ「WAVE」とともに「おしゃれな人々が集う場所だった」と懐かしむ。

 同店は、かつて午前5時まで営業していた。目黒区の医師呉行弼(おうへんぴる)さん(61)は「飲んだ後で来たことも。決めたものを買いに来るのではなく、こんなのがあるんだと発見しに来た。なくなるのはショック」と話す。港区の会社員男性(46)は2、3カ月に1度は訪れたが、買うのは文房具が中心。本はネットで買ったり、電子書籍を利用していた。「閉店は時代の流れなのかもしれない」とも。

 この日は午後10時閉店の予定だったが、ぎりぎりまで多くの客がレジに並び、30分ほど営業時間を延長した。同店は渋谷区の本店に統合される。山崎加奈店長は「培った多くの経験を本店で生かしていきたい」とコメントした。 (荘加卓嗣)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報