東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

たばこない五輪へ 独自基準 受動喫煙防止 都条例あす成立

写真

 従業員を雇っている飲食店を原則禁煙とする東京都の受動喫煙防止条例案は、二十五日の都議会厚生委員会で賛成多数で可決された。二十七日の本会議で成立する見通し。国会で審議中の国の健康増進法改正案は、客席面積が百平方メートル以下で資本金五千万円以下の既存店では喫煙可能で、都の案は規制がより厳しい。東京五輪・パラリンピック前の二〇二〇年四月に全面施行する。 (榊原智康)

 採決では、都民ファーストの会、公明、共産が賛成した。自民は「中小飲食店の雇用状況は流動的で、(従業員がいるかどうかという)基準は分かりにくい」などと反対した。

 自民は、客席面積百平方メートル以下の飲食店で従業員の同意があれば規制対象外とする修正案を、共産は加熱式たばこへの罰則を盛り込んだ修正案を出したが、ともに否決された。

 都の条例案では、従業員を雇う飲食店は原則的に禁煙となる。また従業員を雇わず、個人や家族で経営する飲食店は、禁煙か喫煙かを選択できる。罰則は五万円以下の過料。

 また小中学校などは敷地内禁煙となり、屋外の喫煙場所も設置しないよう努力を求めている。

 火を使わない加熱式たばこは、専用の喫煙室を設けて「完全分煙」にすれば飲食しながら喫煙できる。紙巻きたばこと異なり、受動喫煙による健康被害が明らかになっていないとして、当面の間、罰則は適用しない。

◆国よりも厳しく

 二十七日の東京都議会で成立する見通しとなった受動喫煙防止条例案は、どんな内容なのか。

 Q そもそもなぜ今、この条例をつくるの?

 A 世界保健機関(WHO)と国際オリンピック委員会(IOC)が進める「たばこのない五輪」を実現するためだ。最近の五輪開催都市は、罰則付きの受動喫煙防止対策を講じている。都は、国の法案は規制が甘いとみており、五輪を機に、より国際的な基準に近づけようと考えた。

 Q 特徴は?

 A 条例案は「人」を基準にしていて、従業員を雇う飲食店は面積にかかわらず原則的に屋内禁煙。従業員を雇っていなければ経営者が禁煙か喫煙可かを選択できる。

 Q 国会で審議中の国の健康増進法改正案とはどう違う?

 A 国の法案は「面積」が基準になっている。客席面積が百平方メートル以下で資本金五千万円以下の既存店は、喫煙か分煙かを掲示すれば喫煙は可能となる。規制対象の飲食店は、国の法案では全国の約45%、都条例では都内の84%で、都の方が規制が厳しい。

 Q 従業員を雇っている店ではたばこはまったく吸えないの?

 A 紙巻きたばこは、喫煙専用室を設けない限り吸うことはできない。専用室を設けた場合、専用室内で吸うことはできるが、その専用室内で飲食はできない。

 Q 店は対応が大変そうだが?

 A 都は規制対象の飲食店が喫煙専用室を設ける場合、補助金の割合を80%から90%に引き上げる。区や市などが屋外に喫煙所を設置する場合も、費用の全額を補助する方針だ。

 Q 違反は誰がチェックする?

 A 二十三区と八王子、町田両市は各区市の保健所。それ以外の市町村は都の保健所が担当する。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報