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【社会】

県派遣の子、靖国参拝 戦没者追悼式の三重代表

 三重県が毎年八月十五日に東京・日本武道館で開かれる全国戦没者追悼式に県の代表として派遣する子どもたちが、追悼式出席に合わせ靖国神社を参拝していることが分かった。県は「靖国の部分は自由参加」としているが、昨年行かなかった子はいなかった。この問題は県議会でも取り上げられ、県議の一部から「県が靖国の考えに賛同しているととられかねない」と疑問視する声が上がっている。

 県は「未来を担う若い世代に平和の尊さや大切さをつたえるため」として、戦後七十年の二〇一五年から追悼式に小学校高学年から高校生を「子ども代表団」として派遣。昨年は六人で、旅費は国が追悼式参加者に支出する補助金が充てられる。全国各地の遺族会も国の補助で追悼式に参加するが、三重県は遺族会のバスに子どもを便乗させる形になっている。

 子どもには保護者同伴が必要で、参加者は遺族会関係者の子が大半。結果的に遺族会、保護者、子どもが一緒に参拝している。県の担当者によると、遺族会が毎年、靖国に寄るのは慣例となっている。

 代表団の子どもには、県主催の平和の集いで知事が事前に委嘱状を手渡す。西城昭二・戦略企画部長は「靖国神社の戦争に対する考えを県が支持し、子どもたちに伝えるということは全くない」と説明。「靖国参拝は自由行動」と行程表に明記しているとし、「誤解を生む部分はあるが、靖国参拝は遺族会の意向であり、県は関知しない部分」と話している。

 稲森稔尚県議は「靖国神社は第二次世界大戦を正当化しており、政府見解と異なる。子どもたちに誤ったメッセージを送ることにならないよう行程を変えるべきだ」と主張する。

 

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