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【社会】

「現実受け止められない」 富山2人死亡 警備員遺族沈痛

事件から一夜明け、ブルーシートに覆われた状態の奥田交番=富山市久方町で

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 富山市で警察官の拳銃が奪われ、市民の命が奪われた衝撃の事件から一夜明けた二十七日、遺族は悲しみに暮れた。富山中央署奥田交番近くの市立奥田小は臨時休校となり、にぎやかな子どもたちの声が通学路から消えた。実況見分が行われた交番には花束を手向ける市民も。平穏な町で起きた凶行への恐怖は冷めやらず、現場周辺は重い空気に包まれた。

 銃撃されて亡くなった同市の警備員中村信一さん(68)の自宅には、親族とみられる人が険しい表情で出入りした。玄関には妻の名前で「突然事件に巻き込まれ、現実を受け止めることができない状況に置かれています」とのコメントが張り出された。

 自宅は妻の実家で、近所の男性(63)は「義理の両親に代わって庭の手入れをするなど、優しい人だった」と惜しんだ。

 ジョギングで奥田小前を通った同市の加藤瞳さん(28)は「穏やかな地域のはずなのに、近くでこんなことが起こるなんて信じられない」と神妙な面持ちで話した。

島津慧大容疑者=中学校の卒業アルバムから

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 同小一年の男児(7つ)とコンビニに買い物へ行く途中の祖母(70)は「昨日は興奮して帰って来て、夜もなかなか眠れないようだった。早く事件のことを忘れてほしい」と言葉少なだった。

 稲泉健一警部補(46)が殺害された富山中央署奥田交番の入り口にはブルーシートが掛けられ、内部はうかがえなかった。奥田小の卒業生という市内の主婦(35)は交番と学校を訪れ「被害者と面識はないが、子どもたちを守ってくれてありがとうという気持ちで来た」と話し、花束を手向けた。

 約一キロ離れた市立奥田中に通う二年の男子生徒(13)は「毎朝交番の前には警察官が立っていて、あいさつをしていた。なじみの場所でこんなことになり、とても悲しい」と肩を落とした。

 

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