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【社会】

命の起源へ「果敢に挑戦」 はやぶさ2「りゅうぐう」到着

はやぶさ2が捉えた、りゅうぐう(右)のカラー画像。黒っぽく、炭素が豊富にあるとみられる。左は地球=JAXA、東京大など提供

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 目的地の小惑星に到着した探査機「はやぶさ2」のチームが二十七日、相模原市中央区の宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所で会見を開いた。メンバーは「まずはひと安心。これからが本番だ」と気を引き締めた。(三輪喜人)

 世界で初めて小惑星の表面から微粒子を持ち帰った探査機はやぶさの後継機。約三年半かけて、約三十二億キロの長い旅をしてきた。

 二十七日午前、エンジンを噴射して軌道を微調整。管制室で約四十人のメンバーが見守る中、目的地の小惑星「りゅうぐう」の上空二十キロの地点に到着した。

 今後、りゅうぐうの表面を調べて、着陸する地点を決め、今秋から来春ごろまでに三回着陸する。岩石を採取して、二〇二〇年末、地球に到着する計画だ。

 プロジェクトマネジャーの津田雄一・JAXA准教授は「天にも舞い上がる気持ち。百点だ」と喜ぶ。「人類がはじめて到達した天体。誰もみたことがない世界の調査に、果敢に挑戦したい」と語った。

 チームの科学面を取りまとめる渡辺誠一郎・名古屋大教授は「りゅうぐうは興味深い星。研究力の見せどころだ。謎を解き明かすための冒険がこれから始まる」と話した。りゅうぐうの直径は約九百メートル。吉川真・JAXA准教授は「日本からブラジルにある六センチの的を狙うのと同じ」と説明する。

 こうした技術は、地球への小惑星衝突の回避にも利用できるという。地球に近づく前に探査機をぶつければ、小惑星の軌道を変えられる。吉川さんは「日本の技術が国際貢献につながる」と話す。

 りゅうぐうは、約四十六億年前に、太陽系が生まれたころの状態をそのまま残し、生物の原材料ともいえる有機物を含む可能性がある。はやぶさ2は、竜宮城から、どんな「玉手箱」を持ち帰るのか、期待が高まっている。

 

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