東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 7月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

児相が不妊手術促す 63年資料千葉、県の要請受け

 旧優生保護法(一九四八〜九六年)下の障害者らへの不妊手術問題で、千葉県が六三年、県内の児童相談所(児相)に対し、旧法に該当する児童に不妊手術を勧めるよう要請していたことが一日、県の資料で分かった。県は「児相は知的障害児施設や入所児童の保護者などに不妊手術を促していたようだ」と説明。実際に対象の児童を県に報告していた児相もあった。子どもの心身の健康を支えるはずの児相が、旧法の手続きに関与した疑いが明らかになった。

 識者からは「児相が不妊手術の推進に関与していた問題点を踏まえ、詳しい実態を解明すべきだ」との指摘が出ている。

 千葉県が開示した資料は、六三年十一月上旬に県予防課長が児相所長に宛てた「優生手術該当者に対する勧奨依頼について」と題する文書。不妊手術に関し「本年度の予定としてはまだ相当数の余裕をみており」と説明した上で「貴関係施設等において適当と思われるもの(児童)がありましたら御勧奨賜りたい」と、不妊手術を勧めるよう求めていた。

 文書には「すでに十数名の勧奨を煩わし感謝に堪えない」との記載もあり、過去にも同様の依頼をしていたことがうかがえる。手術の適否を判断する県の優生保護審査会を翌六四年二月に予定しているとし、「申請書はなるべく早めに提出するようご指導願いたい」と求めていた。

 一方、千葉県中央児相所長は六三年十一月下旬、「施設収容中の児童の保護者に対して指導したところ、希望者から申し出があった」として十七人分の手術の対象とする児童、保護者の氏名や住所を県に通知していた。中央児相は六五年一月にも、県の依頼を受け「希望者の申し出」を報告。「申請書類もないので申請手続きについてはよろしくご指導の程お願いします」としていた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報