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【社会】

東海第二「適合」 迫る40年期限 拙速対応

<解説> 原子力規制委員会の東海第二原発の審査は、十一月末の運転期限までに間に合わせようと、ちぐはぐな対応が目立った。日本原子力発電(原電)と二人三脚で進めた印象は拭えない。「原電は出来の悪い受験生で、規制委は何とか合格させようとする親のようだ」。再稼働に反対する住民の冷ややかな声が、それを象徴する。

 福島事故の反省から、規制委は厳格な審査をしなければならないのに、常に「時間切れ」を意識。防潮堤の議論で原電が液状化対策を省いた設計を示したのに対し、規制委は「液状化の有無を議論している時間はない」と、審査打ち切りをちらつかせた。結局、地盤改良を前提にするよう迫り、要求を丸のみさせた。

 一方、原発に張り巡らされたケーブルについて、規制委は「燃えにくいケーブルへの交換が原則」としていた。ところが、四割弱の交換で対策を容認。原電が対策工事費を賄うため、事故を起こして被災者への賠償を続ける東京電力から支援を受けることの是非にも突っ込んだ議論を避けた。

 時間をかけて念入りな検討が必要な住民の避難計画は、規制委の審査の対象外で、自治体に丸投げされている。周辺十四自治体から計画が出そろうめどは立っておらず、住民の不安は置き去りにされたままだ。(越田普之)

 

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