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【社会】

東京医科大「ワンマン」学内から批判も

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 東京医科大の学校法人と大学の両トップである理事長と学長が、文部科学省の補助事業を巡る汚職事件に関与していた疑いが浮上した。親分肌の臼井正彦理事長(77)に、温厚な鈴木衛(まもる)学長(69)と評される好対照な二人。学内には衝撃が走り、ワンマン体質が招いた事件との批判も聞かれた。 (岡本太、辻渕智之)

 「理事長は『オレに任せとけ』という親分肌の人」。臼井氏を、ある大学関係者はそう明かす。「よく言えば決断力はあるが、周りの声を聞かずに何でも自分で決める。ワンマン体質だ」と批判する。一方、学長の鈴木氏については「穏やかな印象。その分、学内での存在感は薄かった。そんな不正をするとは思えない」と驚いた様子。

 別の関係者は「理事長や学長に権力が集中し、ひずみが生じていたのでは。新体制で再スタートするしかないが、見通しもなく、一体どうなるのか」と戸惑いを口にした。

 来年七月、西新宿にある現在の大学病院の隣に新病院がオープンするのに向け、臼井氏は病院の各部署に収支の改善を強く要求し、現場から不満も出ていたという。

 大学などによると、臼井氏は同大卒で眼科主任教授や病院長、学長を務め、一三年に理事長に就いた。

 病院長の二〇〇四年当時、患者四人が相次ぎ死亡した手術ミスが明らかになり、引責辞任した。厚生労働相は、診療報酬の優遇措置が受けられる特定機能病院の承認を取り消した。

 学長だった〇九年には、論文審査にかかわった教授らが博士号を得た院生から謝礼名目の現金を受け取っていたことが発覚。「私も謝礼を受け取ったことがある」と認め、謝罪した。当時は、同大八王子医療センターの生体肝移植問題など不祥事が続いたが、トップの地位にとどまり続けた。

 その〇九年に出版した共著「眼科医に贈る150の格言」に、臼井氏はこう記している。「医師である前に社会人であれと言われるように、社会生活を送っていくうえで、誰でも守るべき事項がある」

 大学ホームページの理事長あいさつでは、校是に掲げる「正義、友愛、奉仕」という言葉を強調する一方、「科研費などの外部資金獲得の強化等を引き続き図っていく」と述べている。

 鈴木氏も同大卒で、一九九七年に耳鼻咽喉科の主任教授。一四年に臼井氏の後任で学長になった。

 

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