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【社会】

福島で甲状腺がん集計漏れ11人 検査の信頼性揺らぐ

 東京電力福島第一原発事故の後、福島県が県内全ての子ども約三十八万人を対象に実施している甲状腺検査で、集計から漏れていた甲状腺がん患者が十一人いることが七日、関係者への取材で分かった。県内で多く見つかっている子どもの甲状腺がんと事故との因果関係を調べる検査の信頼性が揺らいだ格好だ。

 福島市で八日に開かれる県の「県民健康調査」検討委員会の部会で報告される。県の検査は二〇一一年度に開始、今年五月から四巡目が始まった。これまでがんと確定したのは百六十二人、疑いは三十六人に上る。

 昨年三月、子どもの甲状腺がん患者を支援する民間非営利団体が集計漏れを指摘し、検査の実施主体の福島県立医大が、一一年十月から昨年六月までに同大病院で手術を受けた患者を調べていた。

 関係者によると、集計されなかった十一人の事故当時の年齢は四歳以下が一人、五〜九歳が一人、十〜十四歳が四人、十五〜十九歳が五人。

 事故との因果関係について、検討委員会の部会は「放射線の影響とは考えにくい」とする中間報告を一五年に取りまとめた。この時、被ばくの影響を受けやすい事故当時五歳以下の子どもにがんが見つかっていないことを根拠の一つとしていたが見直しを迫られそうだ。

 県の検査は、超音波を用いた一次検査で甲状腺に一定の大きさのしこりなどが見つかった場合、血液や尿を詳細に調べる二次検査に移り、がんかどうか診断される。十一人のうち七人は二次検査の後に経過観察となったが、その後経過がフォローされなかったため集計から漏れた。二次検査を受けなかった一人も集計から漏れた。残り三人は県の検査を受けずに県立医大を受診した。

 

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