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【社会】

最愛の息子捜し続ける 炎天下 父「じっとしていられず」 西日本豪雨・広島

広島市安芸区の土砂崩れ現場で、一人息子の和宏さんを捜す国安修さん=10日

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 ツイッターの写真を手掛かりに、広島市安芸区の土砂崩れ現場で一人息子を捜し続けた。広島県東広島市の会社員国安修さん(63)。長男和宏さん(38)の行方が十一日朝になっても分からない。和宏さんが乗っていた車は三日前、土砂に埋もれた状態で見つかった。「和宏は最愛の息子。じっとしていられない」。国安さんは、黙々とがれきや土を自ら掘り起こした。

 安芸区矢野町の病院近くで六日夜、複数の場所で土砂が崩落した。和宏さんは同県呉市の会社から、広島市南区の自宅へと帰る途中だった。和宏さんが電話で妻に「倒木があって通れない」と伝えると、「ゴォーッ」と音がして通話が途切れ、連絡が取れなくなった。

 八日朝、国安さんの親戚が、ツイッターに投稿された写真に、和宏さんの乗用車を見つけた。写真の背景から病院近くの道路と分かり、国安さんが駆け付けると、現場には土砂になぎ倒された乗用車、トラックなど約十五台が放置されていた。

 当初は警察など救助隊の作業を見守ったが、和宏さんは発見されなかった。隊員が別の場所に移動しても「ここにいるのでは」と思うと、居ても立ってもいられなくなった。

 現地での捜索が三日目となった十日、国安さんは和宏さんの車があった場所から約五百メートル下のがれきの中を捜した。

 「このジャージーは息子のでは」「いや違う」。強い日差しが照り付け、汗まみれになりながら作業を続けた。「早く見つけてあげたい」と話す国安さん。望みは捨てず、見つかるまで捜し続けるつもりだ。

 

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