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【社会】

3連休、被災地の力に ボランティア初日、続々

岡山県倉敷市の真備町地区で支援活動に向かう大勢のボランティア=14日午前11時4分

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 甚大な被害が出た西日本豪雨の被災地では三連休初日の十四日、大勢のボランティアが岡山、広島、愛媛各県を中心に支援活動に当たった。厳しい暑さの下、住宅に流れ込んだ大量の泥の撤去や浸水で損壊した家財道具を搬出。三県の社会福祉協議会は、連休中に延べ計一万八千人以上の参加を想定している。三五度以上の猛暑日となった被災地もあり、ボランティアや住民が熱中症の疑いで搬送された。

 西日本豪雨で大きな被害が出た岡山県や広島県などでは十四日、安否不明者の捜索が続いた。警察庁は同日、被災地での死者が十四府県二百九人に上ったと発表した。

 西日本豪雨による甚大な被害が発生してから初めての三連休になる十四〜十六日には、各被災地に全国から多くのボランティアが駆け付けるとみられる。さまざまな支援に期待が寄せられる一方で、志望者の急増に受け入れ側が追いつかず、混乱が起きる懸念もある。

 「水を含んだ畳は、大人四人で運ぶのがやっと。作業はまだまだ終わらない」。地元の岡山県倉敷市で作業に加わった岡部伸一郎さん(66)は、厳しい表情で話した。既に多くのボランティアが活動し、濁流が流れ込んだ家屋の清掃や片付けなどをしているが、人手は足りていないという。

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 広範囲にわたる災害では地域ごとに状況が異なり、ボランティア側の希望が被災者側の要望とずれてしまったり、宿泊場所が確保できなかったりして、十分に活動できないことがある。こうしたミスマッチを減らそうと、ホームページで募集情報を掲載している全国社会福祉協議会は「現地の要望と自分のできることを検討して、行き先を決めてほしい」と注意を呼び掛ける。

 道路や橋などが寸断された状況では、被災地までの移動手段を確保するのが難しい場合もある。倉敷市では十一日、渋滞で被災地へ行くのに時間がかかるため、ボランティアの活動を中止。集まったうちの約七十人は、被災地で作業ができなかった。ボランティアセンターのスタッフは「ニーズは日々増えて、人も集まっているのに十分に派遣させられない。こんな状況が続くと町のためにならない」と話す。

 東日本大震災などを経て、災害ボランティアの文化が根付いてきたとされる日本。多くの障害がある中でも、阪神大震災を機に生まれた被災地NGO協働センター(神戸市)の村井雅清顧問は「萎縮せず一人でも多く現地に入って」と訴える。

 被災地では今後、感染症や二次災害のリスクも高まり、ボランティア不足は復旧の遅れに直結する。村井顧問は「被災者は手法にこだわらず、来てくれるだけで感謝してくれる。半日や数時間だけでも助けに行ってほしい」と語っている。

 

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