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【社会】

西日本豪雨 災害ごみ山積で衛生懸念

岡山県倉敷市真備町地区で道路に積まれた被災ごみ=14日午前9時30分

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 西日本豪雨で堤防が決壊し、約三割が浸水した岡山県倉敷市真備(まび)町地区で、泥にまみれた「災害ごみ」が増え続けている。市は回収作業を進めるが、追いつく気配はない。三〇度を超える暑さが続く中、衛生面を懸念する声も上がる。 (神野光伸)

 マスクをした住民が家電や家具を軽トラックで次々と運び込む。真備町地区の国道沿い。たんすに冷蔵庫、テレビ…。二キロ近くにわたって山積みされた「ごみの道」は日を追うごとに膨らみ、異臭が漂う。

 近くに住む主婦(45)は十四日、夫(47)とテーブルや衣類などを持ち込んだ。自宅は二階まで浸水。濁流を浴びたテレビやソファが自宅前に積み上がっているという。「自分の住む街が臭く、汚くなるのは心が痛む。でも、家にいつまでも置いてはおけないから」と疲れ切った様子で話す。

 街を歩くと、空き地や田んぼの一角にもごみの山。車道にあふれ出たごみも。「臭いが気になってきた。早くなくなってほしいが、今の状況ではわがままはいえない。変な病気がはやらなければいいけど」。衣類などを空き地に捨てた男性(69)は不安そうに話した。

 市は、別の地域でごみの回収業務を終えた収集車を真備町地区に投入。十一日には、地区のコミュニティーセンター駐車場にごみの仮置き場も開設した。

 だが、仮置き場までの道路は、ごみを捨てる住民の車両で一キロ以上の渋滞が発生し、通行の妨げに。「こんなに渋滞したら、仮置き場に行かずごみを捨てる人が出て、ますます道にごみがあふれてしまう」。車両を誘導していた男性がぼやく。

 災害ごみについて市は、被災した各住宅の前に置いてもらい、回収することを想定していた。道路や空き地に置けば、本来は不法投棄となる。市の担当者は「住宅前は手狭で、誰かが道路に置いたごみを見て、皆が追随してしまったのだろう」とした上で、「真備町地区では多くの住宅で一軒分のごみが出ている。増え続けると思うが、有効な打開策はない」と明かす。 

◆亡くなった方々

 西日本豪雨で亡くなり、新たに身元が判明した方々は次の通り。(地名は被災場所、住所表記を補足していない方は地元在住。岡山県のみ居住地)

 【岡山県】

 ▽倉敷市 内海八重子さん(72)

 【広島県】

 ▽呉市 岡原美重子さん(86)

 ▽坂町 出下仁巳さん(74)、出下登記子さん(74)、大下哲さん(70)=広島市西区、西山タミコさん(77)

 【愛媛県】

 ▽宇和島市 泉直年さん(81)、泉喜子さん(76)、泉美代子さん(53)

 

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