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【社会】

ウナギ稚魚4割、出所不明 密漁・無報告疑い

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 昨年十一月から今年五月にかけ、日本国内で採捕されたニホンウナギの稚魚、シラスウナギのうち、約四割に密漁や漁獲の無報告などの疑いがあることが十九日、共同通信の集計で分かった。

 日本のシラスウナギ漁や国際取引に不透明な部分が多いことはこれまでも指摘されており、今期も改善が見られなかった形。来年のワシントン条約締約国会議で国際取引の規制を求める声が強まるのは必至だ。

 養殖のためにシラスウナギの採捕許可を出している二十四都府県への取材によると、今期の漁獲量は全ての都府県で前期を下回り、総計では前期より約37%少ない五・三トンにとどまった。

 一方、水産庁によると同時期に日本の養殖池に入れられたシラスウナギは全国で一四・二トン。うち国内採捕分は八・九トンとされており、報告された漁獲量より三・六トンも多かった。これは国内採捕分の約40%に上る。

 報告漁獲量と池入れ量に差があることは、民間の野生生物取引監視団体トラフィックなども指摘している。採捕者が実際よりも少なく申告する「無報告」や、許可を得ない密漁の可能性が高い。

 密漁や無報告は、シラスウナギの資源量が減って価格が高騰する中、犯罪の温床や適正な資源管理の妨げになっていると指摘されている。水産庁は、ウナギ資源の減少を受け「池入れ量管理に見合った採捕の制限、報告の義務付けなどを通じて国内の資源管理を行う」と、漁業者に正確な漁獲量の報告を求めている。

 シラスウナギを巡っては、台湾から違法に持ち出したものが香港経由で日本に輸入されている疑いもあり、国内採捕分と合わせ、日本の養殖池に入れられる六〜七割程度に違法漁獲の可能性があるとの指摘が出ている。

 

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