東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 7月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

列車に刃物持ち込み禁止へ 新幹線殺傷受け国交省方針 手荷物検査は盛り込まず

写真

 東海道新幹線で六月、乗客の男女三人が殺傷された事件を踏まえた緊急の安全対策として、国土交通省は二十日、列車内に梱包(こんぽう)していない刃物類の持ち込みを禁じる方針を明らかにした。省令改正での対応を検討しているが、手荷物検査は利便性やスペース確保が難しいとして盛り込まれず、実効性に課題が残った。

 国交省は殺傷事件後、新幹線を運行するJR五社が従来進めてきた安全対策を精査。警察庁や内閣官房と協議し、発生から約一カ月で対策をまとめるとしていた。

 石井啓一国交相は二十日の記者会見で「対策を順次実施に移し、東京五輪・パラリンピックも見据え、充実を図りたい」と述べた。

 国交省によると、省令を改正する場合は、列車内に持ち込めない危険物に刃物を加える。改正されれば、在来線や私鉄を含め全ての鉄道が対象となる。駅員や車掌は爆発物や発火の可能性がある物品などと同様、刃物を持っている乗客を強制的に列車から退去させることができるようになる。

 一方で、手荷物検査の実施には踏み込めなかったことから、刃物をかばんに隠したり、梱包された状態で持ち込んだりした場合には、発見することが難しいという状況に変わりはない。

 JR各社はほかに、護身用の透明の防護盾や防刃ベスト、催涙スプレーなどの導入を提案。タブレットやスマートフォンを使った列車内の防犯カメラ画像の共有や、車掌と指令所で同時通話する仕組みの構築を進めるなどの案が出ており、国交省は今後も安全対策を充実させていく。

 新幹線では殺傷事件後、JR各社が警備員を増員したり、社員による列車内の巡回を増やしたりした。乗員以外の社員にも、異常事態への対応を訓練するとしている。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報