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【社会】

「恒久的対策もう取れない」 松本サリン被害、河野さん

本紙の単独インタビューに答える河野義行さん=26日午後、愛知県豊橋市で(鵜飼一徳撮影)

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 オウム真理教による一九九四年の松本サリン事件の被害者で、一時、警察やマスコミから犯人視された河野義行さん(68)が二十六日、愛知県豊橋市で本紙の取材に応じた。麻原彰晃元死刑囚ら十三人の死刑執行で事件の真相を深く知る当事者がいなくなり、「事件の再発を防ぐ恒久的な対策を取れなくなった」と指摘した。

 一連の事件の背景解明を求めていた河野さんは「真相は本人たちしか分からない。『なぜ』が分からなければ歯止めのかけようがない」と死刑執行を疑問視。死刑囚以外のオウム関係者に「捜査関係者が粘り強く接し、本音を語ってもらうことが必要」とも訴えた。

 河野さんは新実智光元死刑囚=執行時(54)=ら四人の死刑囚と面会している。死刑制度に反対の立場だが、「死ぬことを許され、自由になれて良かったね」と声を掛けたい気持ちになったという。松本サリン事件で意識不明となった妻澄子さん=享年六十=が十年前に亡くなったときも同じことを思ったといい、「意識不明も拘置所も『不自由』の最たるもの」と述べた。

 事件の被害者の心情にも触れ、「加害者を恨むことで心のバランスを取っていた被害者は(死刑執行で)生きる支えがなくなるのでは」と懸念した。河野さんは病気の兄を看病するため二〇一六年、豊橋市に転居した。 (高橋雪花)

 

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