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【社会】

倉敷の観光客減る ボランティア割引で歯止め

岡山県倉敷市の美観地区にある「有鄰庵」で復旧作業の打ち合わせをするボランティア客ら

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 西日本豪雨で岡山県倉敷市は真備町地区を中心に大きな被害を受けた。市の観光名所・美観地区は難を逃れたが、宿泊予約のキャンセルが相次ぐ。夏の観光シーズンに影響が広がりを見せる中、「ボランティア割引」など、復興支援につながるサービスで利用者減に歯止めをかけようと試みる宿泊施設も登場した。

 旧江戸幕府の直轄領で、物資の集積地として栄えた美観地区。白壁の土蔵や川沿いの柳並木が当時の風情を色濃く残す。外国人にも人気だが、三連休中の今月十五日、観光客の姿はまばらだった。大型ホテルの予約状況は例年に比べ三割減。地元観光団体によると、豪雨後の一週間で地区に乗り入れた観光バスの台数は前年の約四割にとどまった。

 観光客の減少とは対照的に、倉敷市には三連休中、全国から約五千二百人のボランティアが集まった。築約百年の古民家を活用した美観地区のゲストハウス「有鄰庵(ゆうりんあん)」は、ボランティア客に割安な宿泊プランを用意。通常一泊三千七百八十円からの料金が一律二千円になり、観光目的で予約してもボランティアに参加すれば割引を適用する。

 プランを利用し、初めてボランティアを経験した兵庫県西宮市の会社員高松直助さん(36)は「安い宿が少ないので助かった。地元経済が潤う上に、支援の輪も広がるのでは」と話した。

 災害ボランティアに詳しい大阪大大学院の稲場圭信教授(共生学)は「東日本大震災以降、宿泊施設がボランティアを支援する動きが定着した。災害を機に集まった人々が語り合い、情報交換できる場所としても有効だ」としている。

 

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