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【社会】

「学校 組織的対応せず」 青森中2自殺「いじめ原因」答申

 青森市立浪岡中二年の葛西りまさん=当時(13)=が二〇一六年八月にいじめを訴えて自殺した問題で、市教育委員会が設置した審議会は二日、「自殺の主要な原因はいじめ」とする最終報告書を市教委に答申した。

 市教委の成田一二三(ひふみ)教育長は、りまさんの遺族に報告書を手渡し、「尊い命を守れなかったことをおわび申し上げます」と謝罪した。

 最終報告書は「現実生活のみならず、会員制交流サイト(SNS)上でも悪口を言われるなどいじめのターゲットとされた」とした上で「いじめから逃れられないとの意識を覚えるようになった」と指摘した。

 中一の六月ごろから悪口を言われるようになり、学校ですれ違いざまに「死ね」「きもい」などの暴言を言われたほか、無料通信アプリLINE(ライン)上で、根拠のないうわさを流されるなどした。強度の心的ストレスで自殺を考えるようになるとともに、うつ状態になったとしている。

 浪岡中については「組織的かつ具体的な対応をしなかった」と認定した。

 最終報告書には、前身の審議会の報告書原案に記載され遺族が反発していた、りまさんを「思春期うつ」とする認定はない。審議会は報告書で遺族に対し、前身審議会の原案の作成過程や時間がかかったことなどについて謝罪した。

 りまさんは一六年八月二十五日、スマートフォンに「いじめに耐えられない」とのメモを残して、列車に飛び込み亡くなった。前審議会は遺族の反発を受けて報告書の答申前に全委員が任期満了を理由に退任し、昨年十二月から新たなメンバーで構成する審議会が調査を再開した。

<青森の中2女子自殺> 青森市立浪岡中2年の葛西りまさんがいじめを訴え、2016年8月25日、列車に飛び込み自殺した。亡くなる10日前の写真がコンテストに応募され、主催者が最高賞に内定した後、撤回したことが同10月に発覚。これを機に遺族は実名と写真を公表した。市教育委員会の審議会はいじめを認定したが「自殺の直接の引き金とは判断できない」とする報告書原案を作成。りまさんを「思春期うつ」と認定したことに遺族が反発し、昨年12月から新たな委員で構成する審議会が調査していた。

 

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