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【社会】

クラゲ予防クリーム開発中 愛媛の県立高 水族館部「地元に貢献」

水槽が所狭しと並べられた愛媛県立長浜高の「長高水族館」=愛媛県大洲市で

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 愛媛県大洲市の県立長浜高にある「水族館部」が、クラゲに刺されにくくなるクリームを開発中だ。同様の国産商品は少なく、民間企業も乗り出して来年二月の商品化を目指す。同部の三年重松楽々(らら)さん(17)は「収益で地元に貢献したい」と意気込んでいる。

 水族館部は全国的にも珍しく、学校を「長高(ながこう)水族館」として毎月一回開放し、地元の魚類約百五十種二千点を展示してきた。これまで、カクレクマノミがイソギンチャクに刺されない理由を先輩部員が研究。カクレクマノミの体表を覆う粘液に多く含まれるマグネシウムに、イソギンチャクやクラゲの触手から毒針が出るのを防ぐ効果があることを突き止めた。

 研究を受け継いだ重松さんは、市販のクリームとマグネシウムを配合して、どの濃度であれば最も効果があるか、実験を繰り返してきた。

 クラゲから身を守る目的の国産商品は、ほとんど流通していない。研究活動を耳にした企業から、問い合わせが相次いだ。静岡市の企業との協力が決まり、本格的な開発を始めた。

クラゲに刺されにくくなるクリームの試作品

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 開発のきっかけは「地元の人が大切にしていた水族館を復活させたい」という部員らの思いだった。一九三五年にオープンし、地元のシンボルとして愛されていた「長浜水族館」が、老朽化で八〇年代に閉館。収益は水族館の復活に役立てるつもりだ。

 二〇二〇年の東京五輪では、サーフィンが新たに採用された。選手がクラゲの被害に遭いやすいことに目を付け、サーファーを主なターゲットにPRする。

 大学受験の準備をしながら商品の試作を続ける重松さん。「両立は大変だが、楽しみつつ実験を重ね、卒業後も地元に貢献したい」と笑顔を見せた。

 

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