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【社会】

都議飲食会費1割に激減 17年度政活費 批判受け禁止が影響

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 東京都議会(定数一二七)は九日、二〇一七年度分の政務活動費を公開した。業界団体などの会合への「会費」が前年度の約一割の百二十四万円に激減。新年会や懇親会といった飲食を伴う会合への支出には批判が多く、議会改革や自粛の動きが強まったことが影響した。

 都議会の政活費は一人当たり月五十万円が交付される。交付総額七億五千八百万円のうち使われたのは六億四千七百四十一万円で、使用率85%は領収書の全面公開を始めた〇九年度分以降で最低だった。余った額は都に返還される。

 会費は一三〜一五年度は二千万円を超えていた。一六年度は減少したものの千二百十万円あり、中でも自民は一七年一〜二月に「新年会」などとして会派で約六百万円を計上、一日に五件以上はしごした議員もいて、批判を招いた。

 しかし昨年七月の都議選で、それまで会費支出の大半を占めていた自民が大きく議席を減らし、「飲食への支出禁止」を掲げた都民ファーストの会が躍進。都議会も今年一月から飲食を伴う会合への支出を禁止する改革を行い、一七年度は激減した。自民党議員は「地元とのつながりは大事なので、自腹を切って会合に出席している」と話した。

 政活費の支出で最も多いのは広報紙などの発行費で、全体の45%に当たる二億九千四百三十九万円。人件費の二億一千六百九十二万円(同33%)が続く。人件費の領収書の金額欄は今回から公表されるようになったが、宛先は個人が特定される恐れがあるとして黒塗りされ、誰に支払っているか確認できない状態が続く。

 会派別では、自民と共産が交付額の95%を使ったが、都民ファは79%、公明は66%だった。都議会は今回公表分から、収支報告書や領収書の写しをホームページで公開する。

◆人件費初開示 支払先は黒塗り

 東京都議会は九日に公表した二〇一七年度分の政務活動費で、これまで「個人の特定の恐れがある」として大半を黒塗りにしていた人件費の金額について開示する方針に改めた。だが支払先は非開示のままで、専門家は「より透明性を高める取り組みを進めるべきだ」と指摘している。

 人件費は政活費全体の三割を占め、職員やアルバイトを雇った場合に計上される。都議会は金額を開示した理由を「透明性を高めるためと、他自治体の動向を踏まえた」と説明。金額開示は、既に多くの地方議会で実施されており、この動きに倣った格好だ。

 全国市民オンブズマン連絡会議の新海聡事務局長は、都議会とは逆に人件費の支払先を開示し、金額を非開示にしている鳥取県議会の例を挙げ「親族を雇用していないかなど『誰に支払ったか』が重要だ」と指摘。「本人の同意を得て開示するなど、議会にはより一層の努力が求められる」としている。

<政務活動費> 地方議員の調査研究、研修、広報などの経費として、議員報酬とは別に会派や議員に支給される。2000年に「政務調査費」として導入し、12年の地方自治法改正で名称が変わった。額や支出基準、交付方法は各自治体が条例などで定め、交付金額は議会の規模などによって異なる。使途の不透明さから「第2の報酬」と問題視されており、領収書偽造による架空請求といった不正が各地の議会で相次いで発覚している。

 

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