東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

群馬・9人死亡、墜落前2分 異常飛行 ヘリ急旋回、急加速

 群馬県の防災ヘリコプター墜落事故で、ヘリは衛星利用測位システム(GPS)の情報が途絶える直前の二分間に、時速二十〜七十五キロの間で速度を上下させたり、時速三十キロから百四十五キロまで急加速させたりする異常な飛行をしていたことが十三日、運航記録から分かった。右に急旋回もしており、運輸安全委員会は事故原因につながる動きとみて調査する。

 ヘリ「はるな」のGPSを用いた運航記録によると、十日午前、尾根伝いを北東に向かって急な加速や減速をすることなく安定した飛行をしていたが、午前九時五十九分に突然、事前に計画したルートの折り返し地点より手前で、引き返すように右に急旋回した。

 直後は時速六十キロだった速度は二十秒後に二十キロまで減速。四十秒後に七十五キロまで上昇するが、二十秒後に三十キロまで落ち、次の二十秒間で百四十五キロまで一気に速度を上げ、午前十時一分の記録を最後に位置情報が途絶えた。この間、高度はほとんど変わっていなかった。機体はこの地点から北西に一キロ超離れた群馬県中之条町の斜面で発見された。

 運航記録は二十秒ごとに高度や速度、位置情報を更新してパソコンに常時表示するよう設定されている。

 ヘリは群馬、長野、新潟県境の稜線(りょうせん)を結ぶ登山道の状況を上空から確認するため飛行。搭乗員の群馬県の防災航空隊員四人と吾妻広域消防本部の五人の全員が死亡した。群馬県警は十二日、新たに防災航空隊の沢口進さん(60)と小沢訓(さとし)さん(44)、吾妻広域消防本部の塩原英俊さん(42)の三人の身元を確認したと発表。死亡した九人全員の身元が判明した。

 運輸安全委の航空事故調査官は、事故機が所属する防災航空隊の関係者から聞き取りし運航や整備、飛行経路、通信に関する記録を分析。群馬県警は現場を実況見分し、業務上過失致死容疑を視野に捜査を進める。

◆身元が確認された9人 (群馬県警発表)

 【県防災航空隊所属】

 機長天海(あまがい)紀幸さん(57)=前橋市▽防災航空隊長小沢訓さん(44)=同県藤岡市▽隊員岡朗大(あきひろ)さん(38)=前橋市▽整備士沢口進さん(60)=同県伊勢崎市

 【吾妻広域消防本部所属】

 田村研さん(47)=同県中之条町▽水出(みずいで)陽介さん(42)=中之条町▽蜂須賀雅也さん(43)=中之条町▽塩原英俊さん(42)=中之条町▽黒岩博さん(42)=同県嬬恋村

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報